◎地域便り


短角共進会で最高賞

岩手県/豊田 吉隆
 平成8年8月28〜30日に、青森県七戸町で全日本第5回日本短角種総合共進会
が日本短角種の主産地である岩手、青森、秋田の3県と北海道から、88頭の出品が
あり、開催された。月齢や産次によって区分された5部門で競い合った。

 岩手県代表として浄法寺町から出品された2頭が、「生後22カ月齢以上30カ月齢
の経産牛」と「2回以上出産した経産牛」の部でそれぞれ最高賞を受賞した。これら
の受賞牛は、日本短角種の経済性や品種として斉一性を高める上でポイントとな
る適度な栄養状態と体型資質が良好である点が評価された。

 同町での日本短角種の頭数は、平成3年以降減少してきたが、6年から横ばいに
推移している。これは、日本短角種の「夏山冬里」の放牧飼養体系と耕種の葉たばこ
との労働配分と堆肥利用が有機的に結びつき、地域に根ざしているためである。

 今回の受賞は、同町の畜産農家に大きな自信を与え、日本短角牛の繁殖肥育一貫
生産の推進、さらに同町の銘柄牛「稲庭牛」の振興に一層拍車がかかるものと期待
されている。


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