◎地域便り


外来雑草に負けない飼料生産を

群馬県/青嶋 善次郎
 近年全国の飼料畑にイチビ、 マルバコウ、 キハマスゲ等の強害外来雑草が侵入
し、 まん延している。 これらの雑草は牧草の著しい収量の低下、 混入によるサイ
レージの品質低下、 収穫機械の作業困難等の被害を招いている。 

 そこで、 8月22〜23日の2日間、 群馬県畜産試験場を会場に、 千葉、 長野、 三
重、 群馬の4県で共同研究している 「飼料畑等における強害外来雑草被害防止と
緊急対策技術の確立に係る現地検討会」 が、 農林水産省の共催で開催された。 

 検討会では、 試験ほ場のうち3ほ場を視察した。 また、 帰化植物研究の権威、 
岡山大学資源生物科学研究所の榎本敬氏が 「帰化植物の種類と特性」 をテーマに
基調講演した。 

 研究技術情報及び研修会では、 農水省草地試験場の黒川俊二氏が 「外来雑草の
インターネットを利用した分類」 を、 同試験場の西田智子氏が 「雑草種子死滅の
判定法」 をテーマに発表した。 

 それを受けて、 総合討議では各県における技術情報の交換が活発に行われた。 
すでに国内に定着しているエゾノギシギシに代表されるように、 外来雑草が日本
の環境に適応してまん延拡大している例もあり、 飼料生産の障害となっている。 
強害外来雑草の防除対策を早急に確立することが重要であると再確認された。


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