◎地域便り


巡回調査で環境改善

鳥取県/南場 勢祥(せいしょう)
 鳥取県中山町は県内有数の農業どころで、 ブロッコリー・白ねぎ等の野菜や、 
梨、 酪農、 肉用牛等の生産が盛んである。 とりわけ肉用牛肥育経営は県内屈指で、 
中山町の農業の中でも重要な位置を占めている。 

 JA鳥取西部中山町支所肥育部は、 従来から肥育試験や視察など活発な活動を行
ってきたが、 今年度は従来の活動に加えて、 肥育部全体で牛舎内外の環境を改善
しようということになり、 4月から月1回の巡回調査を開始した。 

 この巡回調査を始めたきっかけは、 3月21日に行われた肉牛研修会 (JA鳥取中
央会主催) での佐賀県JA南波多肥育部会の前田英司氏の講演であった。 佐賀県で
は美化コンクールを実施して成果が上がっているとの話を聞いて、 肥育部員の中
から 「ぜひ、 中山町の肥育部でも取り組んでみよう」 という声があがった。 

 調査は、 

(1)1頭当たりの飼槽の幅、 牛床面積は適当か、 
(2)牛体、 牛床はきれいか、 
(3)飼槽、 水槽の管理は適当か、 
(4)牛舎内の換気が十分に行われているか、 
(5)牛舎内外は整理整頓されていて、 他人に不快感を与えていないか、 

の5項目を中心に肥育部長、 副部長、 指導部長、 婦人部長とJA職員及び改良普及
員が行っている。 各項目20点、 計100点満点で採点している。 

 調査結果は、 点数とともに、 調査者が各項目ごとの改善すべき点、 前回に比べ
て改善された点などをメモして、 速やかに各農家に報告している。 

 この調査は年末まで行われ、 最高得点の農家に対して、 肥育部から1泊2日の
温泉宿泊券の副賞が用意されている。 ちなみにこのアイデアも佐賀県JA南波多肥
育部会から頂いた。 

 この取り組みにより、 少しでも経営の改善に役立てばと、 関係者一同期待して
いる。

【厳しく牛舎内を採点】


元のページに戻る