◎地域便り


牛はこわかった、 けど、 楽しかった

愛媛県/市成 篤

 夏休みに入って、 間もない8月1〜2日の2日間、 社団法人愛媛県畜産会の主
催で、 松山市内の小学校の3年生以下の児童と保護者51名が参加して、 高知県と
の県境に位置する上かみ浮うけ穴な郡柳谷村の姫め鶴づる牧場と野村町大野ヶ原
の黒河牧場において家畜とのふれあい体験交流が実施された。 

 これは、 県内の牧場を利用した家畜とのふれあい、 牧場作業等の体験を通じ、 
児童や保護者の畜産に対する理解を深めることを目的に、 地方競馬全国協会の畜
産体験交流推進事業により、 本年度から取り組んだものである。 

 初日は、 8時にバスで学校を出発した。 最初の目的地である姫鶴牧場は市内か
ら約80キロメートル離れた標高1,200メートルの四国カルストにあるため、 現地
に到着したのは昼前であった。 到着後直ちにオリエンテーションを実施。 昼食後、 
牧場の変遷を聞いたり、 牧草の刈り取りや雑草の除去、 牧草の牛への給与等を体
験した。 

 児童達のほとんどは、 牧草刈りや実物の牛を見るのも初めてであり、 始めは恐
る恐る牛に近づいていたが、 慣れてくると積極的に手で牛にふれる子供もいた。 

 夜は満天の星空のもと、 牧場の空き地でバーベキューを行いながら焼肉のタレ
づくり実習や牧場の人達との意見交換等、 楽しい時間を過ごした。 

 2日目は、 6時起床、 ラジオ体操、 朝食をすませ、 次の目的地の黒河牧場に移
動し、 乳しぼりを体験した。 

 乳しぼりは児童だけでなく、 保護者もはじめてという人がほとんどであった。 
牧場主の黒河さんから指導を受け、 手しぼりに挑戦した。 また、 トラクター試乗
やアイスクリーム作りなどを体験した。 時間が許せばもう少し続けたいという子
供が多かった。 

 今回の体験交流については、 ほとんどの生徒が参加を自分で決め、 両親を説得
しており、 自主的で、 未知への挑戦に積極的であった、 また、 保護者も童心にか
えり終日楽しんでおり、 体験交流の本来の目的が達成されたものと思われ、 有意
義な2日間であった。 

【初めての乳しぼりに挑戦】

【恐る、恐る、手を触れてみる】


元のページに戻る