鶏 肉 |
鶏 肉 |
前年同月をわずかに下回る 1月の生産量は、 2カ月前のえ付け羽数が前年同月を下回っていることなどか ら、 9万9千15トン (▲2.1%) となった (図1)。 1月のブロイラーひなえ付け羽数は、 5千312万羽 (▲3.5%) であった (図2)。 主要3県の1月のひなえ付け羽数は、 岩手851万羽 (▲6.2%)、 宮崎862万羽 (▲6.1%)、 鹿児島977万羽 (▲7.1%) となっている。 農林水産省統計情報部は、 ブロイラーひなえ付け羽数について、 前年同月と比 べて、 2月▲4%、 3月▲2%、 4月▲1%と見ている (2月上旬聞き取り)。
4万トンを割るも前年同月をかなり上回る 1月の輸入量は、 1、 2月が不需要期であることなどから8年3月以来10カ月 ぶりに4万トンを割り込み、 3万8千729トン (15.0%) となった (図3)。 国別に見ると、 輸入品全体の約40% (8年4月〜9年1月の累計) を占める中 国産は、 一定サイズの規格品が必要量確保できることなどから、 業務向けを中心 に伸びており、 1万7千699トン (49.1%) と前年の約1.5倍の輸入量となった。 米国産は、 前年に比べかなり円安であること、 日本以外にもロシア、 香港などの 強い需要があること、 骨付きもも肉のローストチキン向需要が例年年末までであ ることなどから、 骨付きもも肉の輸入が前年同月の半分以下に減少し、 全体で6 千63トン (▲43.0%) と主要4カ国中最も低い水準に落ち込んだ。 タイ産は、 平 成3年度をピークに減少傾向にあるものの、 7年12月以降ほぼ7千トン〜8千ト ン台と安定した輸入量となっており1月は7千191トン (▲4.1%) であった。 ブ ラジル産は、 7千441トン (122.8%) となり、 8年4月からの累計でも24.8%増 の高い伸びとなっている。
前年同月をわずかに下回る 1月の推定出回り量は、 13万4千188トン (▲1.5%) となった (図4)。 輸入品は、 輸入量が前年同月を上回っていることなどから、 3万6千315トン (2.2%) となった。 国産品は、 生産量が前年同月を下回っていることなどから、 9万7千873トン (▲2.9%) となった。
前年同月をかなり上回る 1月の推定期末在庫量は、 11万8千358トン (7.8%) となった (図5)。 輸入品は、 12月より2千トンの積み増しとなり、 10万4千262トン (7.4%) と なった。 輸入が急増した8年10月から4カ月連続で前年同月を上回って推移して いる。 国産品は1万4千96トン (10.9%) となり、 12月にひきつづき前年同月を 上回った。
もも肉下げも前年同月をわずかに上回る 1月の国産鶏肉の卸売価格 (東京・平均) は、 最需要期である12月に比べもも 肉が33円値を下げ682円/kg (1.0%)、 むね肉も25円値を下げ320円/kg (11.5%) となった。 もも肉は8年5月以降、 前年同月比110%以上で推移してきたものの、 暖冬で 昨年に比べなべ物需要が伸びなかったことなどから、 前年同月をわずかに上回る 水準にとどまった。 一方、 むね肉は、 チキンかつなど加工・業務向けの需要など から、 引き続き前年同月を大きく上回った (図6)。 2月末には、 もも肉が639円/kg、 むね肉が301円/kgとなっている (東京・中 値 「畜産物市況速報」)。
中国産もも肉前年同月をやや下回る 1月の輸入鶏肉の卸売価格は、 もも肉が総じて前年同月を下回った。 中国産も も肉は、 12月より11円値を下げ、 367円/kg (▲3.4%) となっている (図7)。 米国産骨付きもも肉は、 例年1月にかけて値を下げる傾向にあるが、 8年12月以 降輸入量が絞られたこともあり、 12月とほぼ同じ水準の279円/kg (1.8%) とな った。 一方、 むね肉は堅調に推移しており、 中国産むね肉が12月より13円値を上げ34 0円/kg、 タイ産むね肉は323円/kg (26.7%) であった。 2月の価格は、 中国産もも肉が339円/kg (▲10.8%)、 米国産骨付きもも肉が 272円/kg (▲1.8%) となっている。
今月のトピックス |
8年の輸入量54万トンと前年をわずかに上回る
8年 (1月〜12月) の輸入量は、 合計で54万6千573トン (2.0%)となった(表 参照)。 7年の輸入量が大幅な伸びとなったことなどから、 当初は8年の輸入量 が前年並みとなると見られていたが、 前年をわずかに上回る水準となった。 特に ブラジル産の伸びが19.3%と顕著で、 タイを抜いて中国、 米国に次ぐ3番目の供 給国となった (図8)。 9年の輸入量については円安の影響もあり8年を上回らないのではないかと見 られる中で、 今後のわが国のユーザーの動きが注目される。 表 国別輸入量の推移 資料 大蔵省「貿易統計」
元のページに戻る
月報「畜産の情報(国内編)の目次に戻る