◎地域便り


おかほく黒べこサミットが開かれる

北海道/船本 末雄
 北海道の風光明媚な大沼公園内にある国際セミナーハウスを会場に8月4日「'
97おかほく黒べこサミット」 が開かれた。 このサミットは、 牛を供給している岡
山県の主催で、 黒毛和種の繁殖用雌子牛を同県から購入している道内の肉牛農家
や関係機関との意見交換を通じて、 相互理解と親交を深めることによって、 両道
県の和牛振興を図ろうとするものである。岡山県からは90年から96年までに400頭
以上の優良な子牛が、 道内に移入されている。 

 サミットは、 1994年から毎年道内各地で開かれており、 今年で4回目を数える。 
今回、 県の関係者 (県庁、 経済連、 畜産公社、 牛肉銘柄推進協議会) と、 これを
受け入れている道内の七飯町、 八雲町、 小清水町の肉牛農家と関係機関の人たち
51人が参加した。 

 県からは和牛の改良状況について、 平成3年からアニマルモデルBLUP法による
育種価で、 産肉能力のレベルアップを図っている状況が報告された。 

 また、 七飯町の大沼黒毛和種生産組合からは、 移入した親から生まれた子牛を
肥育、 付加価値を高めるため営業を始めた直営レストランが、 口コミで広がり、 
観光客やスキー客で賑わっている等の報告があった。 

 意見交換では、 飼養管理の改善と早期離乳について話し合われた。 生まれた子
牛を3〜5日齢で親から分離してカーフゲージと呼ばれる高床式の単飼ペンで人
工哺育し、 約60日で離乳をする 「哺育園」 方式について話題が出された。 地元か
らは、 道内で肥育した牛を本州へ出荷するために流通コストがかかる悩みや、 県
で生産された子牛の系統や検定成績等の最新情報をもっと提供してほしい等の要
望が出され、 有意義なサミットを終えた。 


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