牛乳・乳製品

牛乳・乳製品



◇図1:生乳生産量◇

9月−688,910トン(▲0.9%)

・北海道は平均泌乳量の伸びもあり、前年同月を1.9%上回る。都府県は飼養頭数
 の減少等から3.0%下回り、全体では 9 年 4 月以降減少傾向。

・10年度累計では、0.7%減。


◇図2:1 頭 1 日当たりの平均泌乳量◇

北海道: 9 月−26.7kg(0.8%)
都府県: 9 月−25.3kg(0.4%)
都府県:10月−25.5kg(▲0.4%、速報値)

・北海道は9年8月以降、前年同月を上回って推移するも、9月は伸びが鈍化。   
・都府県は9月は前年同月並みとなったものの、9 年 9 月以降伸び悩む。


◇図3:飲用牛乳等向け生乳処理量◇

9月−446,344 トン(▲3.2%)

・9年6月以降減少傾向が続き、10年度累計では2.5%減。

・飲用牛乳の生産が減少傾向である一方、はっ酵乳等の生産は引き続き増加傾向。

・加工乳は、9 年11月以降11カ月連続で前年同月を下回り、9月は70,223kl(▲
 6.6%)。


◇図4:牛乳の生産量◇

9 月−355,670kl(▲2.8%)

・ 8 年 8 月以降減少傾向が続き、 9 月も前年同月をわずかに下回る。
・10年度累計では3.3%減。


◇図5:乳飲料及びはっ酵乳の生産量◇

9月−	乳飲料 110,592kl(▲1.7%)
    はっ酵乳  54,627kl(9.3%)


・消費者の健康志向、メーカーの栄養強化タイプを中心とした積極的な商品開発
 等を背景に、 90年10月まで両アイテムとも 2 桁の伸び。

・乳飲料は、前年同月の伸びがかなり大きかったこと等から3年ぶりに下回るも、
 10年度累計では1.8%増。

・はっ酵乳は、 1 、 2 月に前年同月を下回るも、 13 月以降は持ち直し、10年
 度累計では7.1%増。


◇図6:乳製品向け処理量◇

9月−234,091トン (4.1%)

・飲用牛乳等向け処理量が減少していること等から、 9 年11月以降増加傾向。

・生クリーム等生産拡大促進事業の効果等から伸びてきたクリームは、前年度の
 伸びが大きかったこと等から 6 月まで前年同月を下回るも、9月は5,725トン
(5.2%)と3カ月連続で増加。

・9年 5 月以降、ほぼ 2 桁の伸びを示してきた直接消費用ナチュラルチーズは、
 6、7月と前年同月を下回るも、 9 月は1,208トン(14.0%)と前月に続き増
 加傾向。


◇図7:脱脂粉乳の需給◇

9月の生産量−12,747 トン (▲2.2%)

・9年11月以降増加傾向で推移するも、脱脂濃縮乳の仕向け増等から前年同月を
 下回る。

・10年度累計では5.8%増。

・推定出回り量は19,000トン(15.6%)、推定期末在庫量は54,200トン(28.2%)
 で前月よりも6,200トン減少。

・10年度カレントアクセス分として事業団が輸入した脱脂粉乳17,036トンのうち
 10,037トンは 8 月中に、残り6,999トンは10月中に引き渡しを完了。


◇図8:脱脂粉乳の大口需要者価格◇

9月−13,694円/25kg (▲0.3%)

・生産量、在庫量が前年同月を上回って推移したこと等から、4月に7円、5月
 に1円、 6 月に 7 円、 8 月に 3 円下げ、値下がり傾向。

・9月は生産量が前年同月を下回るも、推定期末在庫量が引き続き前年同月を大
 幅に上回っていること等から9円下げ、安定指標価格(13,090円/25kg)を4.6
 %上回る。


◇図9:バターの需給◇

9月の生産量−5,188トン (0.4%)

・9年 6 月以降増加傾向で推移。 8 月はクリームの生産量が前年同月をかなり
 大きく上回ったこと等から前年同月を下回るも、 9 月は前年同月並み。

・10年度累計では7.1%増。

・推定出回り量は7,400トン(20.5%)、推定期末在庫量は31,300トン(14.0%)
 で前月よりも2,200トン減少。


◇図10:バターの大口需要者価格◇

9月−991円/kg(▲0.1%)

・9年 4 月以降 5 カ月連続で同水準の後、9月、11月にそれぞれ1円上げ、以
 降10年6月まで8カ月連続同水準で推移。生産量、在庫量の増加を反映し、7
 月に 2 円下げ、以降 9 月まで 3 カ月連続で同水準。


トピックス

農業所得はトップ、農業労働時間当たりでは低いが安定している酪農経営


◇図11:主要経営部門別の農業所得◇

◇図12:部門1位の経営別にみた収益性の推移◇

 農林水産省が公表した平成9年農業経営統計調査の農業経営部門別統計(速報)
によると、主要7部門のうち農業経営全体の農業所得が最も多かったのは酪農(75
7万円)で、部門所得の占める割合も酪農が88%と最も高く、単一的な経営が多く
なっている(図11)。

 この調査は、一定規模以上の農業経営を対象に農業経営収支を明らかにしたも
ので、酪農部門は搾乳牛10頭以上の規模が対象となっている。

 このうち、当該部門の農産物販売額が最も多い調査農家について、農業労働1
時間当たりの部門所得をみると、平成9年の場合、酪農は1,350円で肥育牛の1,9
42円、稲作の1,874円、養豚の1,734円に次ぎ 4 位であるが、 3 年間の変化が少
なく、安定している(図12)。


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