鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

9 月−87,241トン(▲11.0%)

・猛暑の影響や、素びな不足等から引き続き減少傾向にあり、 9 万トンを割る。

ブロイラー用ひなえ付け羽数−51,090千羽(▲3.3%)

・需要の低迷、素びな不足等から、 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、10月▲5%、11
 月 2 %、12月は▲ 5 %の見通し。(10月上旬聞き取り)


◇図2: 鶏肉の輸入量◇

9 月−36,340トン(▲13.3%)

・中国産、米国産の減少から前年同月をかなり下回る。

・中国産は、前月までの数量が多かったことや洪水等の影響から、15,375トン
(▲7.4%)。

・米国産は、円安や米国内相場 が好調なこと等から、7,014トン(▲13.5%)と
 4カ月連続で下回る。

・タイ産は、バーツ安等から、引き続き大幅増の10,341トン(40.7%)。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

9月−128,393トン(▲9.0%)

・国産品は、88,952トン(▲10.7%)と引き続き減少。
・輸入品は、 4 カ月連続で前年同月下回り、39,441トン(▲5.0%)。
・家計購入量は、 9 年 9 月以降、減少傾向で、 91月は287g/人(▲0.8%)。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

9 月−95,383トン(▲16.7%)

・国産品は、16,633トン(▲5.9%)と前月に引き続き減少。

・輸入品は、 9 年 7 月以降前年同月を下回って推移し、78,750トン(▲18.7%)。

・在庫全体では、需要の減少を上回る生産、輸入の減少から、9年8月以降、前
 年を下回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

9月−もも肉596円/kg(23.4%)

・需給が締まってきたことや前年同月が低水準だったこと等から、引き続き前年
 同月を上回る。

   むね肉275円/kg(▲5.8%)

・9年6月以降、前年同月を下回っているものの、月毎に見ると、回復傾向。

10月−もも肉670円/kg(17.3%)

・生産の減少等から引き合いが強まっており、引き続き前年同月を大幅に上回る。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

9月−中国産もも肉374円/kg(18.0%)

・輸入量の減少等から 3 月以降前年同月を大幅に上回る。

   米国産骨付きもも肉275円/kg(4.6%)

・輸入量が減少傾向にあること等から、 3 カ月連続で前年同月を上回る。


トピックス

減少の続く鶏肉生産量


◇図7:鶏肉生産量とひなえ付け羽数(対前年同月比)◇

◇図8:卸売価格と生産量(対前年同月比)◇

 鶏肉の生産量は、中小規模経営の飼養中止等から基調として減少傾向にある。
今年度はさらに、昨年末の種鶏の陶汰や今夏の猛暑等からひな不足が深刻になっ
ている。ひなえ付け羽数の動向から見ても、10月以降の生産については、引き続
き、減少傾向で推移し、回復には時間がかかるものと思われる。

 輸入量についても、円安や輸出国側で自国内消費や他国への輸出が好調なこと
等から、昨年度に引き続き減少傾向にあり、需給はタイトなものとなっている。
そのため、もも肉の卸売価格は引き合いが強く、前年同月を上回って推移してい
る。

 今後、年末、年始の需要期に向け、引き合いの弱かったむね肉も併せて、相場
の上伸が予想される。


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