◎地域便り


畜産とのふれあい・体験交流会

宮城県/鈴木 秀彦


  「畜産とのふれあい・体験交流会」 (東北農政局、 中央畜産会の共催)が、 平成
9年10月17日、「ミルクファーム蔵王」 を会場として、 盛大に開催された。 都
市住民との交流を通じ、 一般の消費者に酪農、 畜産というものを広く理解してい
ただくとともに、 共感と支持を受けることを目的とし、 東北六県内の消費者をは
じめ、 地元酪農家、 関係機関の方々など約300名が参加した。 
【好天に恵まれにぎわった交流会】
 はじめに、 東北農政局、 中央畜産会から、 全国や東北地区で取り組まれている
畜産とのふれあい交流事例について紹介があった。 次に、 (株)ミルクファーム蔵
王の山家社長から、「生産者の顔の見える牛乳」、 「新鮮でおいしい牛乳」 を通した、 
消費者とのふれあい交流の取り組みについて、 (株)ミルクファーム蔵王の設立の
経緯を交えながら紹介があった。 その中で、「生産者と消費者の交流の促進」、 「畜
産を理解する場の提供」 のために、 酪農PR館、 資料館等を設置したことや、「消
費者ニーズを踏まえた新たな畜産物の消費の促進」 のために、 的確な消費者ニー
ズの把握と、 それを反映した形での牛乳、 乳製品の生産 (今後取り組んでいきた
い) が必要であるとの話題提供が行われた。 

 チーズ製造体験等の滞在型の畜産とのふれあい施設を有する (財) 神津牧場の
鈴木牧場長からは、 消費者のニーズの把握と交流を図りながら、 牛乳生産だけで
なく、 乳製品等を自ら生産していくことは、 これからの農業、 畜産で非常に重要
なことであるとの話題提供があった。 そして、 消費者と地元酪農家、 行政機関等
を交えた活発な意見交換が行われた。 

 昼食は、 県内産の和牛肉、 野菜、 ミルクファーム蔵王の牛乳等により、 野外バ
ーベキューを行った。 

 午後からは、 ミルクファーム蔵王内の各施設 (牛乳プラント、 酪農PR館、 資
料館等) の見学が行われた。 

 天候にも恵まれ、 蔵王山麓のふもとでの今回の交流会の開催は、 参加者に大好
評を博したとともに、 酪農、 畜産というものを広く理解していただけたものと思
う。 

 なお、 会場となった施設は、 平成7年度から9年度の3カ年事業で実施してお
り、 本年度は、 ふれあい動物 (乳牛6頭) の導入、 畜舎、 園芸用ハウス等を整備
し、 畜産とのふれあい、 体験交流を目指している方々に参考になるほか、 家族ぐ
るみで楽しめるものとなる予定である。 


(株) ミルクファーム蔵王
   住所 宮城県白石市福岡深谷字即安16−5 (三住地内) 
   TEL 0224 (24) 8655


元のページに戻る