鹿児島県/町田 克郎
「かごしま黒豚」 の銘柄化促進に向けた生産者と流通・消費関係者との意見交 換会が、 9年10月16日に大消費地の東京で行われた。 交換会は、 平成6年度から行われており、 寄せられた多くの意見は、 これまで 生産体制の整備に活かされている。 本年度は 「かごしま黒豚肉の適正な流通について考える」 を会議の主旨とし、 食肉の公正取引を推進する関係者や黒豚を取り扱っているレストラン等の参加を 頂いた。 意見交換に際して行われた 「かごしま黒豚」 の試食会では、 (社)鹿児島 県種豚改良協会で生産・飼育された系統間交雑豚 「ニューサツマ×サツマ」 を素 材にした1)黒豚の串焼き2)黒豚のビール煮3)ロースカツ4)シャブシャブ5)皮付ハ ム等が紹介された。 「手に取ったときに肉がしっかりしている」、 「肉が繊細で火が通りやすく、 調 理時に気を使う」 というレストラン関係者の意見があった一方で、「一般消費者は 黒豚の表示に不信感を抱いている」、 「まがい物が多く出回っているのは品質に差 がないからだ」という品質保証の必要性を問う意見があった。 試食においては「脂 肪の味が肉の旨みを引き出している」、 「モモ肉も柔らかくて十分においしい」 と いう意見が多かった。 これらの意見をふまえ、 生産サイドにおいては、 現在実施している 「かごしま 黒豚証明制度」 の一層の定着を図ることにより高品質の本県産黒豚肉を確実に消 費者に届けていくことが 「かごしま黒豚」 の一層の銘柄化につながるものと意を 強くしたところである。