4 月−30,815トン(▲0.6%)
・ 7 年 1 月以降、基調としては減少傾向。 9 年度は、3.2%減。
・枝肉重量は、乳牛めすを除いて、わずかに増加傾向。
4 月の和牛−50,091頭(▲0.8%)
乳牛−56,834頭(▲3.0%)
・和牛は、めすが前年同月並み、去勢がわずかに下回る。 9 年度は、去勢が2.3
%増で、合計で0.9%増。
・乳牛は、減少傾向が続き、 1 割以上減少した前年同月を更に下回る。 9 年度
は、6.6%減、特に去勢が8.4%減と減少率が大きい。
4 月−79,952トン(3.4%)
・冷蔵品は、 1 割以上減少した前年同月を、更にわずかに下回る。
・冷凍品は、関税引き下げ等から、前月の約 4 倍で、2年ぶりに 5 万トンを超
える。
輸入見込数量(事業団調べ)
4 月の米国産−42,596トン(8.3%)
・冷蔵品、冷凍品ともに、ばらの伸びが顕著。冷凍品は、 2 年ぶりに 3 万トン
を超える。
豪州産−32,216トン(▲3.8%)
・冷蔵品は、9年12月以降、減少傾向続く。加工用主体の冷凍品は、関税引き下
げで微増。
4 月−101,094トン(6.4%)
・ 2 月以降、前年同月を上回って推移。
・国産品は生産量の減少を受けて減少傾向、輸入品は消費回復を受けて増加傾向
で推移。
4 月−258g/人(▲2.5%)
・9年11月までは、かなり減少した前年同月を上回り、回復傾向だったが、12月
以降は、消費支出が低迷する中で、連続して下回る。
4 月−92,106トン(▲5.0%)
・国産品は前年同月をかなり大きく上回るが、輸入品はかなり下回る。
・前月より、9,657トンの減少。
4 月−1,096円/kg(▲9.7%)
・生産量の減少傾向、国産品志向等から引き続き高水準にはあるものの、景気低
迷の影響等から、買いが弱まり、 1 月以降前年同月を下回って推移。
4 月のA5−2,389円/kg(▲4.5%)
・9年3月以降前年同月を上回り、堅調に推移してきたが、約1年ぶりに下回る。
A3−1,632円/kg(▲0.8%)
・2月に続き、わずかながら前年同月を下回る。ほぼ2年にわたる上昇傾向(前
年同月比)も一服か。A 2 は、 1 月以降低下傾向に転じる。
4 月の乳去勢B2−640円/kg(▲26.7%)
・頭数減少で手当てしにくいこと等で量販店の需要が他品目に移行していること
等から、前年同月を大幅に下回る。
F1 去勢B3−1,344円/kg(▲2.7%)
・頭数増加の中で、需要は堅調だが、ほぼ1年半にわたる上昇傾向(前年同月比)
も一服か。
4 月の米国産冷蔵リブアイロール1,755円/kg(1.1%)
・冷蔵、冷凍ともチャックリブ(ばら)が値を上げる。
豪州産冷蔵グラス・フルセット−551円/kg(▲1.1%)
・豪州港湾ストの影響もあり、冷蔵品は、前月よりも値を上げる。
4月の頭数−28,054頭(0.7%)
・母牛の頭数減少等から、わずかながら減少傾向。 99 年度累計では1.6%減。
4月の価格−368千円(▲0.5%)
・前年同月比で、おすは0.5%安、めすは1.2%安。
・基調としては、8年11月以降、前年同月比でわずかながら低下傾向。おすに比
べ、めすの低下率が大きい。
4 月の子牛価格−96千円(▲20.5%)
・取引頭数大幅減少だが、9年10月以降低下傾向。枝肉価格の低下もあり、2年
ぶりに10万円を割り込む。
ヌレ子価格−26千円(▲46.8%)
・子牛価格の低下もあり、前年同月を大幅に下回り、前月より 5 千円下げる。
4 月の子牛価格−197千円(▲6.5%)
・取引頭数の増加傾向は一段落。価格は、枝肉価格の低下もあり、 9 年 9 月以
降前年同月比で低下傾向。 9 カ月ぶりに20万円を割り込む。
ヌレ子価格−98千円(▲11.1%)
・9年12月に10万円を割り込み、 1 月以降前年同月比で、低下傾向に転じる。
F1増加で、肉用牛頭数は前年並み
農林水産省「畜産統計」によれば、10年 2 月 1 日現在の肉用牛の飼養頭数は、
肉用種は引き続き減少したものの、統計上、乳用種に含まれる交雑種(F1)が大
幅に増加し、合計では2,848千頭(▲0.1%)と前年並みで、減少に歯止めがかかっ
た(図15)。
注:「畜産統計」での肉用牛の区分は次のとおり。
肉用牛 肉用種(和牛等)
乳用種(肉用を目的として飼養されている乳用種及び交雑種
(F1 ))
F1の頭数は、調査時毎に大幅に増えており、今回は566千頭(27.4%)と55年
前の約2倍に激増している(図16)。この背景には、枝肉価格が堅調なこと等か
ら子牛価格が堅調に推移し、酪農経営でのF1 生産を刺激したこと、6年夏の猛
暑でその後の乳用牛の分娩頭数の増減幅が大きかったこと等がある。99年7〜9
月の乳用牛への黒毛和種の交配割合は全国で34.2%、都府県に限れば47.6%と高
い割合になっている((社)日本家畜人口授精師協会調べ)。
一方、肉用牛の約 6 割を占める和牛等の肉用種は、1,740千頭(▲2.2%)と減
少傾向が止まっておらず、近年のピークである 6 年 2 月の1,879千頭に比べ7.4
%も減少している。
そのうち、繁殖基盤である子取り用めす牛は、5年2月の745千頭から毎年2〜
3%程度減少してきたが、今年は649千頭(▲0.8%)と、減少率は縮小している(図
17)。これを年齢別にみると、これからの生産を担う2歳以下の頭数は、これま
で減少してきたが、今回は、2.2%増加しており、大いに注目される。また、耐用
年数の長期化等から、10歳以上の頭数も1.7%増えている。
子取り用めす牛の飼養戸数割合を頭数規模別にみると、全体の約7割を占める
4頭以下の階層は引き続き減少している(図18)。一方、20〜49頭及び50頭以上
の階層の割合はそれぞれ伸びている。5年前に比べて、実戸数でそれぞれ約1.4倍
となり、全国で50頭以上の戸数は730戸で、大規模な繁殖経営が続々と登場してい
ることが分かる。 15 戸当たりの飼養頭数も4.4頭から5.7頭へと着実に増加して
おり、様々な支援策が効果を表しているものと考えられる。
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