鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

5月−101,632トン(0.8%)

・2カ月前のえ付け羽数は前年度を上回っており、4カ月ぶりにわずかに増加。 

ブロイラー用ひなえ付け羽数−48,595千羽(▲3.4%)

・引き続き減少傾向にあり、5月は前年同月をやや下回る。

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、11年6月▲4%、
 7月3%、8月は▲1%。(6月上旬聞き取り)


◇図2:鶏肉の輸入量◇

5月−45,381トン(12.4%)

・相場が円高傾向で推移し、全体的に輸入価格が下がっていることもあり、低水
 準だった前年同月をかなり上回る。

・中国産は18,958トン(12.7%)。うち冷蔵品は1,166トン(7.8%)と7カ月連続
 で前年同月を上回る。

・米国産は9,542トン(9.4%)、タイ産は9,200トン(2.8%)。

・ブラジル産は7,373トン(29.4%)と4カ月ぶりに大幅に上回る。

鶏肉の調製品輸入量−8,578トン(12.9%)

・中国産の増加から、引き続き前年同月をかなり上回る。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

5月−138,035トン(▲0.6%)

・10年4月以降、概ね前年同月を下回って推移しており、5月はわずかに減少。
・国産品は、95,564トン(▲4.4%)でやや減少。
・輸入品は、42,471トン(9.3%)とかなり増加。
・家計消費量は、10年12月以降増加傾向で推移しており、294g/人(4.7%)。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

5月−96,525トン(5.7%)

・国産品は、21,901トン(5.1%)。

・輸入品は、輸入量の増加から、2カ月連続で前年同月を上回り、74,624トン
 (5.8%)。

・在庫全体では、減少傾向で推移していたが、5月は22カ月ぶりに前年同月を上
 回る。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

5月−もも肉652円/kg(6.4%)

・生産が減少傾向にあること等から、10年5月以降、12月を除き、前年同月を上
 回って推移。	

   むね肉258円/kg(2.8%)

・10年10月以降前年同月を上回って推移。

6月−もも肉614円/kg(8.5%)

・引き続き、前年同月をかなり上回る。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

6月−中国産もも肉317円/kg(▲8.6%)

・9年3月以降ほぼ前年同月を上回って推移していたが、輸入量の増加等から、か
 なり下回る。	

   米国産骨付きもも肉250円/kg(0.4%)

・10年7月以降前年同月を上回って推移しているが、5月はほぼ前年同月並み。


トピックス

ブロイラー出荷羽数減少続く


◇図7:ブロイラーの出荷戸数および羽数の推移◇

◇図8:その他の肉用鶏(地鶏等)の出荷羽数◇

 農林水産省「平成10年度食鳥処理場調査結果」によると、平成10年の全国のブ
ロイラー出荷戸数は3,766戸(▲5.4%)、出荷羽数は、571,658千羽(▲3.0%)
とともに引き続き減少した。これは、景気の後退、需要の低迷から、中小規模飼
養者を中心として、飼養戸数が減少していること、生産者団体等による自主的な
減産が実施されたこと等による。1戸当たりの出荷羽数は、15万2千羽(2.6%)
と引き続き増加した。

 一方、地鶏にあたるその他の肉用鶏の出荷羽数は、引き続き増加しており、8,
018千羽(3.1%)となった。これは、生産者にとっては収益性が高く、また、消
費者の食味重視の傾向も高まっているためと思われる。なお、地鶏肉の日本農林
規格(特定JAS)については、6月21日付けで農林水産大臣から告示された(内
容については平成11年6月号トピックス参照)。

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