豚 肉

豚 肉



◇図1:豚肉の生産量◇

10月−80,011トン(▲5.9%)

・母豚頭数は微増ではあるが、出荷が9月、11月に偏り、前年同月をやや下回る。
 10年度累計では、0.5%減。

・と畜頭数は、1,520千頭(▲5.4%)。

・平均枝肉重量(全国平均)は、75.2kg/頭(▲0.5%)と 5 カ月連続で前年同
 月をわずかに下回る。

肉豚生産出荷予測

 資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成10年11月30日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

10月−55,449トン(48.1%)

・デンマーク産の増加等から 3 カ月ぶりに 5 万トンを超え、4カ月ぶりに前年
 同月を上回る。10年度累計では12.7%減。

・冷蔵品は、12,611トン(▲7.0%)と 5 カ月ぶりに前年同月を下回る。10年度
 累計では12.6%増。

・冷凍品は、42,838トン(79.4%)。10年度累計では19.5%減。韓国産が6,120ト
 ン(104.4%)と再び増加し、シェアは14.3%。


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇

10月 米国産−14,930トン(10.1%)

・冷蔵品は、8,422トン(▲14.2%)と 5 カ月ぶりに前年同月を下回る。冷蔵品
 全体に占める割合は、66.8%と 7 月以降 7 割を下回って推移。

・冷凍品は、6,508トン(73.6%)。

     デンマーク産−18,818トン(92.6%)

・ 7 月、 8 月に続き再び高水準となる。
・冷凍品全体に占める割合は、43.9%。


◇図4:豚肉の推定出回り量◇

10月−136,060トン(1.5%)

・2カ月連続で前年同月を上回る。10年度累計では 、1.7%増。

・国産品は、生産量の減少を受けて79,406トン(▲5.9%)。10年度累計では1.1
 %減。

・輸入品は、56,653トン(14.0%)と2カ月連続で前年同月を上回る。10年度累
 計では5.9%増。


◇図5:豚肉の家計消費量(1人当たり)◇

10月の家計消費量−431g/人(5.2%)

・牛肉、鶏肉は前年同月を下回って推移する一方、  5 カ月連続で前年同月を上
 回る。

・10年度累計では、3.3%増。

 9 月の加工仕向肉量−34,443トン(0.9%)

・輸入品が25,172トン(5.0%)と2カ月連続で前年同月を上回ったことから、国
 産品は、9,271トン(▲9.0%)と 3 カ月ぶりに前年同月を下回る。

・10年度累計では0.4%減。


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

10月−77,131トン(▲54.3%)

・輸入品在庫は、62,422トン(▲59.9%)と、2カ月連続で 7 万トンを割る。

・在庫率(在庫量/推定出回り量)は、0.57カ月と 8 カ月連続で 1 カ月分を下
回る。


◇図7:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

10月−409円/kg(6.0%)

・生産量の減少等から 2 カ月連続で前年同月を上回る。
・ロース等の高級部位の需要不振等から、後半は400円を割る日もあった。

11月(速報値)−392円/kg(5.9%)

・月初めから400円を割って推移した。
・連休明けからは、ばら、うで等の荷動きが良くなり、400円を超えた。


◇図8:国産豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

10月  冷凍品「うで」−429円(0.7%)
    同 「もも」−442円(▲3.7%)

・うでは、10年 2 月以来、 8 カ月ぶりに前年同月を上回る。
・ももは、 8 年10月以降、前年同月を下回って推移。


◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)◇

10月  米国産「ロース」−720円/kg(▲7.1%)

・ 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。
・米国産「ヒレ」も、 9 年10月以降、前年同月を 下回って推移。


◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

10月デンマーク産「ばら」−518円/kg(▲15.5%)

・9年2月以降、前年同月を上回って推移したが、9年11月から12カ月連続で下
 回る。

・月毎にみると、基準輸入価格の引き下げもあり、9年 4 月の757円をピークに、
 ほぼ毎月値を下げる。



トピックス

大規模経営での増頭意向は依然増加


◇図11−1:子取り用めす豚飼養に対する経営形態別意向割合◇

◇図11−2:子取り用めす豚飼養に対する経営形態別意向割合◇

◇図11−3:子取り用めす豚飼養に対する経営形態別意向割合◇

 養豚経営安定推進中央会議は、このほど、平成10年 8 月 1 日現在の子取り用
めす豚の飼養頭数等の全国集計を発表した。

 これによると、子取り用めす豚の飼養戸数は、12,489戸(▲7.5%)と引き続き
減少傾向であるが、飼養頭数は、945,671頭(▲0.2%)と長年の減少傾向から昨
年に続き横ばいとなっている。

 この理由としては、ここ数年、国内の卸売価格は、低落する時もあったものの、
比較的堅調に推移していること等から、大規模飼養者層を中心に養豚経営の規模
を維持または拡大することを考える生産者が多かったためではないかと思われる。

 また、子取り用めす豚飼養の意向を一貫経営の規模別にみると、年次別推移で
は、年次により変動があるものの、全体としては減頭傾向に歯止めがかかり、10
0頭以上の経営で増頭傾向を示すところが多くなっている(図11)。


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