鶏 肉

鶏 肉



◇図1:鶏肉の生産量◇

10月−102,668トン(▲6.4%)

・5カ月ぶりに10万トンを上回るも、猛暑の影響や、素びな不足等から引き続き
 減少。

ブロイラー用ひなえ付け羽数−57,068千羽(▲2.5%)

・需要の低迷、素びな不足等から、 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。

・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、11月2%、12月
 ▲ 6 %、11年010月は▲ 7 %の見通し。(11月上旬聞き取り)


◇図2:鶏肉の輸入量◇

10月−43,204トン(▲2.2%)

・中国産以外は前年同月を上回るも、中国産の大幅な減少から、やや下回る。

・中国産は、 2 カ月連続で下回り、14,932トン(▲18.3%)。

・米国産は、ロシア向け輸出の停止等から日本向けが増加し、9,588トン(3.0%)
 と 5 カ月ぶりに上回る。

・タイ産は、バーツ安等から、引き続き大幅増の10,086トン(20.7%)。

・ブラジル産は、現地価格の低下等から   7,994トン(1.0%)と 6 カ月ぶりに
 上回る。


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇

10月−148,401トン(▲6.4%)

・国産品は、99,449トン(▲10.8%)と引き続き減少。
・輸入品は、 5 カ月ぶりに前年同月を上回り48,952トン(4.2%)。
・家計消費量は、 9 年 9 月以降、減少傾向で、10月は311g/人(▲0.5%)。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇

10月−92,854トン(▲15.6%)

・国産品は、19,852トン(25.0%)と大幅に増加。

・輸入品は、 9 年 7 月以降前年同月を下回って推移し、73,002トン(▲22.4%)。

・在庫全体では、需要の減少を上回る生産・輸入の減少から、9年8月以降、前
 年を下回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇

10月−もも肉670円/kg(17.3%)

・需給が締まってきていること等から、引き続き前年同月を上回る。

   むね肉290円/kg(4.3%)

・生産の減少等から引き合いが強く、17カ月ぶりに前年同月を上回る。

11月−もも肉675円/kg(8.0%)

・引き合いが強く、引き続き前年同月を上回る。


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇

10月−中国産もも肉371円/kg(18.2%)

・輸入量の減少等から 3 月以降前年同月を上回る。

10月−米国産骨付きもも肉280円/kg(5.3%)

・輸入量が減少傾向にあること等から、 4 カ月連続で前年同月を上回る。


トピックス

平成 9 年ブロイラー等産出額引き続き減少


◇図7:ブロイラー等の産出額及び対前年増減率◇

◇図8:ブロイラー等の年間出荷羽数と年間産出額(対前年増減率)◇

 農林水産省が公表した平成9年農業産出額によると鶏(鶏卵(正常卵、不正常
卵)、ブロイラー、採卵鶏)に係る産出額は7,418億円(▲1.4%)、うち鶏卵を
除いたブロイラー等は2,806億円(▲2.3%)で7年連続で減少した。これは、生
産量が減少を続けていること、また、9年は卸売価格等も前年を下回って推移し
たこと等による。(図7 )

 ブロイラー等の産出額は、ピーク時である昭和59年(4,527億円)の62%程度と
他の畜種に比べ減少が著しい。9年のブロイラー年間出荷羽数は589,311千羽(▲
1.7%)とピーク時の62年(745,286千羽)の79%程度となっている。産出額は出
荷羽数の減少を下回って推移しており、 10羽当たりの収益性は低下している。
(図 8 )

 ブロイラーの生産については、大規模化が進んでいるものの年間出荷羽数10万
羽未満の中小経営が50%弱を占める。生産者の高齢化も進んでいると見られ、飼
料費をはじめとする生産コストの上昇、家計消費の減退等厳しい状況にある。


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