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トピックス/休日なしの農家が32%、ヘルパー制度利用等の希望は多数
7月−69,296トン(▲3.2%)
・と畜頭数の減少等から前年同月をやや下回る。
・と畜頭数は、1,320千頭(▲3.9%)。
・平均枝肉重量(全国平均)は、75.0kg/頭( 0.7%)と9カ月連続で前年同月を
上回る。
肉豚生産出荷予測
資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成11年8月31日公表)
7月−59,229トン(14.2%)
・10カ月連続で前年同月を大幅に上回って推移。
・冷蔵品は、14,066トン(▲1.9%)と高水準であるが、9カ月ぶりに前年同月を
下回る。
・冷凍品は、デンマーク産の増加により45,144トン(20.3%)となり、10カ月連
続で前年同月を大幅に上回る。
輸入見込数量(農畜産業振興事業団調べ)
7月の米国産−13,551トン(▲6.4%)
・冷蔵品は、8,879トン(▲8.4%)と9カ月ぶりに前年同月を下回る。
・冷凍品は、4,653トン(▲2.7%)と3カ月連続で前年同月を下回る。
デンマーク産−23,916トン(34.9%)
・2カ月連続で2万トンを超える。
・10カ月連続で前年同月を大幅に上回る。
・冷凍品全体に占める割合は、52.9%。
7月−127,780トン(7.3%)
・国産品は、71,596トン(1.7%)と3カ月ぶりに前年同月を上回る。
・輸入品は、56,184トン(15.3%)と2カ月ぶりに前年同月を上回る。
7月−393g/人(3.6%)
・10年6月以降は、12月を除き前年同月を上回って推移。
6月の加工仕向肉量−34,865トン(1.7%)
・国産品は、9,208トン(▲8.3%)と10カ月連続で前年同月を下回る。輸入品は、
25,657トン(5.8%)と5カ月連続で前年同月を上回る。
7月−102,127トン(14.2%)
・輸入品在庫は、83,681トン(19.8%)と前月は14カ月ぶりに8万トンを超え、引
き続き8万トン台で推移。
7月−519円/kg(▲7.5%)
・月初は、九州地方のと畜数減による品薄感等もあり堅調に推移した。
・輸入冷蔵品豚肉の増加等もあり、月央から500円/kgを割って推移し、月末に
かけて値を下げた。
8月(速報値)−542円/kg(14.8%)
・暑さによる発育の遅れにより1日当たりのと畜頭数が減少したこと等から、旧
盆が明けても上昇し、600kg/円を超す日もあった。
・4カ月ぶりに、前年同月を上回る。
7月 冷凍品「うで」−396円(▲11.8%)
同 「もも」−432円(▲4.2%)
・うでは、前月より値を上げるが、10年11月以降前年同月を下回って推移。
・ももは、前月より値を上げるが、8年10月以降、前年同月を下回って推移。
7月 米国産「ロース」−684円/kg(▲17.4%)
・前月より値を下げる。
・9年10月以降、前年同月を下回って推移。
7月デンマーク産「ばら」−465円/kg(▲14.7%)
・9年11月から21カ月連続で前年同月を下回る。
・同国産の輸入量の増加等から、引き続き値を下げる。
休日なしの農家が32%、ヘルパー制度利用等の希望は多数
社団法人中央畜産会は、養豚経営者に対し休日の取得等についてのアンケート
実施し、「養豚経営における飼養動向等に関する調査結果」(調査時期:11年5
月、集計件数176件、(一貫経営、子取り専門経営、肥育専門経営の合計で、以
下特に断り書きがない時の回答数はこの合計である。))で公表した。
この調査対象者のうち、一貫経営(子取り専門経営と肥育経営は例数が少ない
ので除外)における、養豚経営に常時従事する人数と飼養頭数規模(子取り用め
す豚飼養頭数規模)との関係をみると、飼養頭数が多いほど、従事する人数が増
えている。
最も多いのは、「従事する人数が2人」で、飼養規模の中心は、「50〜99頭」
である(図11)。
経営形態(家族・非家族)をみると、「家族経営」が149件(86%)と大部分を
占めている。「非家族経営」は、25件(14%)と少ないが、養豚経営に常時従事
する人数では、5人以上が多くなっている(図12)。
休日の日数については、「休日なし」が最も多く57件(32%)、次いで「1.0
日/週」が40件(23%)、「0.5〜1.5日/月」の36件(20%)となっている(図
13)。
常時従事する人数と休日数の関係についてみると、常時従事する人数が多くな
るにつれて、休日の日数が長くなっている。
休日の取得方法として最も多いのは、「仕事をやりくりして時間帯を作る」の
74件(42%)で、常時従事する人数が4人以下の各階層で、約半分の割合を占め
ている。「常時従業者の交代制」は39件(22%)で、常時従事する人数が5人以
上の階層で20件となっている。「非常勤者の雇用・応援」が13件(7%)である
(図14)。
休日の日数等についてどのように考えていますか(複数回答可)の回答で最も
多いのは、「夫婦で休みが欲しい」の69件で、休日が少なくなるほど多くなって
いる。次いで、「もう少し欲しい」の65件で、休日の少ない階層に多い。「非常
に不満足である」が30件、「不満足である」は、14件である(図15)。
休日を取りやすくするための対策(複数回答可)の回答で最も多いのは、「機
械化する」の49件である。次いで「ヘルパー制度・農協等の応援」の41件、及び、
「具体策がない」の41件であり、ともに常時従事する人数が2人の階層に多い
(図16)。
冠婚葬祭のときの対応策(複数回答可)で最も多いのは、「家族でやりくりす
る」の99件、「地元の人(家族・親類以外)の応援」が26件である(図17)。
「ヘルパー制度等を利用する」は8件と非常に少なく、休日を取りやすくするた
めのヘルパー制度等への期待と現実の差の大きさを示していると考えられる。
冠婚葬祭のときの対応策については、他人をあてにすることが期待できず、自
力で対応せざるを得なく、万一の場合に備えて各種の対応策を考えており、養豚
農家の共通の問題であることを示しているといえる。
動物の飼養には、給餌、清掃、種付け等の毎日の仕事があり、休日が取得しず
らい状況にある。しかし、ゆとりある畜産経営を実現するためには、社会生活の
変化に対応した魅力ある養豚経営システムの構築が必要であると思われる。
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