牛乳・乳製品

牛乳・乳製品



◇図1:生乳生産量◇

9月−668,642トン (▲0.7%)

・北海道、都府県ともに平均泌乳量は前年同月を上回ったものの、飼養頭数の減
 少等から北海道は1.0%、都府県は0.5%とともに減少。


◇図2:1 頭 1 日当たりの平均泌乳量◇

北海道:9月−27.0kg (1.1%)
都府県:9月−26.0kg(2.4%)
    10月−26.6kg(1.5%、速報値)

・北海道は、2カ月連続で前年同月を上回る。  

・都府県は、11年8月以降前年同月を上回って推移し、10月の速報値でも同様の
 傾向。


◇図3:飲用牛乳等向け生乳処理量◇

9月−452,958トン(2.4%)

・おおむね前年同月を下回って推移したが、7月以降は加工乳等による食中毒事
 件の影響もあり、3カ月連続で上回る。

・飲用牛乳のうち加工乳は、9年11月以降前年同月を下回って推移。7月以降落ち
 込みが目立ち、9月は54,314kl(▲22.0%)と大幅減少。


◇図4:牛乳の生産量◇

9月−356,808kl(1.2%)

・おおむね前年同月を下回って推移したが、7月以降3カ月連続で上回る。


◇図5:乳飲料およびはっ酵乳の生産量◇

9月−乳飲料   103,002kl(▲14.7%)
   はっ酵乳 53,853kl(▲12.9%)

・消費者の健康志向、メーカーの積極的な新商品投入等を背景に、両アイテムと
 も11年度はおおむね前年を上回って推移した。

・乳飲料は、食中毒事件の影響等から、前月に続き前年同月をかなり大きく下回
 る。

・はっ酵乳は、7カ月連続でかなり下回る。


◇図6:乳製品向け処理量◇

9月−207,339トン (▲6.9%)

・生乳生産量が微減で、飲用牛乳等向けが伸びたことから、3カ月連続で前年同
 月を下回る。

・チーズ生産量は9,175トン(▲13.5%)。うち直接消費用ナチュラルチーズは
 837トン(▲39.2%)と大手の主幹工場操業停止のため激減。

・クリーム生産量は、5,956トン(▲0.5%)と12カ月連続で下回る。


◇図7:脱脂粉乳の需給◇

9月の生産量−11,075トン(0.0%)

・生産量は前年同月並。
・推定出回り量は 16,700トン(▲7.8%)と4カ月連続で下回る。
・推定期末在庫量は48,200トン(31.2%)と引き続き前年を大幅に上回る。


◇図8:脱脂粉乳の大口需要者価格◇

9月−13,629円/ 25kg (▲0.1%)

・9年4月以降、ゆるやかな値下がり傾向。

・12年度に入り、5月に2円、8月に9円と計11円の下げ。9月は前月と同価格で安
 定指標価格(13,090円/25kg)を4.1%上回る。


◇図9:バターの需給◇

9月の生産量−4,163トン (▲8.7%)

・2カ月ぶりに前年同月を下回る。

・推定出回り量は7,000トン(9.9%)と2カ月連続で上回る。

・推定期末在庫量は、7月をピークに9月は42,500トン(19.2%)と前月より2,900
 トン減少したが、前年同月を大幅に上回る水準。


◇図10:バターの大口需要者価格◇

9月−946円/kg(▲3.0%)

・在庫量の増加を反映し、値下がり傾向。

・9月は2円の下げ。12年度に入り6カ月連続で合計14円下げ、安定指標価格(910
 円/kg)を4.0%上回る。


トピックス

乳用牛飼養頭数は2.7%減、未経産牛で目立つ減少


◇図11:状態別飼養頭数◇

◇図12:乳用牛の年齢別飼養頭数◇

 農林水産省が公表した「乳用牛の飼養動向」によると、今年8月1日現在の乳
用牛飼養頭数は北海道、都府県とも減少し、175万3千頭(▲2.7%)と前年同期
に比べ4万8千頭減少した。

 「経産牛」は、北海道で0.2%減とほぼ前年並みとなったが、都府県では3.7%
減で、全国では114万8千頭(▲2.2%)となった。北海道では、昨年夏の猛暑の
影響等から分娩時期がずれ込み、5、6月の分娩頭数がかなり減少し、「乾乳牛」
頭数がやや増加(3.9%)するなどの影響が見られる。

 2〜7月の出生頭数のうち交雑種(F1)は前年を11.9%下回り、乳用向けめすが
0.7%上回ったが、分娩頭数全体が4.2%下回る状況で、「未経産牛」は北海道で
2.6%、都府県で5.4%といずれも減少し、全国で60万5千頭(▲3.7%)となった
(図11)。

 年齢別飼養動向を見ると、北海道の「2歳」(1.3%)以外はすべて前年を下回
り、特に都府県の「2歳」は5.8%減と落ち込みが大きい(図12)。

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