トピックス/交雑種わずかに増加だが、肉用牛頭数は引き続き減少
4月−30,204トン(▲5.2%)
・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月以降おおむね前年同月を
上回って推移してきたが、4月は口蹄疫の発生から一部地域での家畜の移動制
限により出荷できなかったこと等から5.2%減。
・枝肉重量は、前年同月並み。
4月の和牛−45,798頭(▲5.6%)
乳牛−57,780頭(▲3.1%)
・和牛のうち、去勢は前年同月を6.1%下回り、めすは5.0%下回った。
・乳牛のうち、去勢は10年6月以降おおむね前年同月を上回って推移してきたが、
4月は2.7%減。めすは、11年11月以降は上回って推移してきたが4月は3.6%減。
4月−75,452トン(▲3.5%)
・冷蔵品は0.2%下回る。冷凍品は5.8%下回る。
輸入見込数量(事業団調べ)
4月の米国産−37,460トン(▲9.5%)
・冷蔵品は3.9%減となり、冷凍品は12.2%減。
豪州産−33,354トン(2.6%)
・冷蔵品は1.4%増となり、冷凍品は4.3%増。
4月−91,651トン(▲8.9%)
・国産品は、生産量が減少したこと等から3.7%減。
・輸入品は、4月は輸入が多いことから前月より約1万4千トン増加したが、前年
同月比では11.2%減。
4月−259g/人(2.6%)
・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、おおむね前年同月を下回って推移
してきたが、4月は2.6%増。
4月−107,272トン(14.1%)
・国産品は2.8%減の13,213トン。
・輸入品は17.0%増の94,059トン。
4月−1,100円/kg(3.4%)
・長引く消費不振の影響等から10年1月以降は前年同月を下回って推移していた
が、11年10月に22カ月ぶりに上回り、以降上回って推移。
4月のA5−2,414円/kg(▲4.1%)
・6カ月連続で前年同月を下回る。
A3−1,471円/kg(▲6.7%)
・23カ月連続で前年同月を下回る。A2は、11年10月以降上回って推移していた
が、4月は0.2%下回る。
4月の乳去勢B2−811円/kg(37.2%)
・11年10月に26カ月ぶりに前年同月を上回り、以降上回って推移。
F1 去勢B3−1,206円/kg(▲3.4%)
・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、おおむね前年同月を下回って
推移。B2は、11年9月以降上回って推移。
4月の米国産冷蔵リブアイロール1,713円/kg(6.5%)
・3月に15カ月ぶりに前年同月を上回る。4月は2カ月連続で上回る。
豪州産冷蔵グラス・フルセット−442円/kg(▲10.3%)
・ほぼ一貫して前年同月を下回って推移。
4月の頭数−14,834頭(▲47.2%)
・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向で推移してきたな
か、口蹄疫の発生により、南九州等の子牛市場が開市されなかったことから、
4月は大幅に減少。
4月の価格−366千円(▲2.2%)
・10年9月以降、ほぼ前年を上回って推移してきたが、4月は2.2%下回る。
4月の子牛価格−78千円(37.5%)
・1月に28カ月ぶりに前年同月を上回り、以降上回って推移。4月は前月に引き
続き大幅に上回る。
ヌレ子価格−50千円(133.4%)
・12カ月連続で前年同月を上回る。4月は前月に引き続き前年同月を大幅に上回
る。
4月の子牛価格−164千円(16.9%)
・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低水準で推移。
10年4月に20万円を割り込み、低下基調で推移していたが、11年10月以降
は上昇基調で推移。
3月に31カ月ぶりに前年同月を上回り、4月は2カ月連続で上回る。
ヌレ子価格−81千円(18.2%)
・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、低水準で推移していたが、11年11月
以降は前年同月を上回って推移。
交雑種わずかに増加だが、肉用牛頭数は引き続き減少
農林水産省が公表した「平成12年家畜の飼養動向について(12年2月1日調査)」
によると肉用牛の飼養頭数は、肉用種は引き続き減少し、乳用種についても、統
計上乳用種に含まれる交雑種がわずかに増加したものの、3年ぶりに減少に転じ、
合計では2,823千頭(▲0.7%)と6年連続で前年を下回った(図15)。
注:「家畜の飼養動向」での肉用牛の区分は次のとおり。
肉用牛 肉用種(和牛のほか、アバデイーンアンガス等外国牛の肉専用種を
含む)
乳用種(肉用を目的として飼養されている乳用種及び交雑種)
種類別にみると、肉用牛の約6割を占める肉用種は、1,700千頭(▲0.6%)と
6年2月の1,879千頭をピークに減少傾向は止まっていない。そのうち、繁殖基盤
である子取り用めす牛は、5年2月の745千頭をピークに減少しており、ここ2〜3
年の減少率は縮小してはいるものの、12年2月は635千頭と前年を1.2%下回った。
これからの生産を担う2歳以下の頭数もほぼ一貫して減少しているが、1歳未満の
頭数がかなり大きく増加していることが注目される。(図16)。
一方、乳用種の飼養頭数は、1,124千頭(▲0.6%)と3年ぶりに減少した。こ
のうち交雑種の頭数は調査開始以来大きく増加してきたが、12年2月は663千頭
(1.8%)とわずかな増加にとどまった。また、乳用種全体に占める交雑種の割
合は一貫して拡大しており59.0%となった(図17)。乳用牛への黒毛和種の交配
割合は((社)日本家畜人工授精師協会調べ)、11年7〜9月には全国で34.1%、
都府県で46.9%となり、ピークである10年7〜9月に比べかなり大きく減少してい
る(図18)。
11年度の和牛のと畜頭数は、591千頭(▲0.4%)となり、乳牛のと畜頭数は、
716千頭(3.1%)となった。成牛全体では、1,332千頭(1.7%)と5年ぶりに前
年を上回った(図19)。一方、枝肉卸売価格(東京市場)については、11年度の
和牛は、上位等級では前年並みを維持したものの、その他では3〜9%の低下とな
った。また、乳牛は、国産牛肉の下位等級の需要が強まったことから、下位等級
においてわずかに前年を上回った(図20)。
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