牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

3月−31,317トン(1.4%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月以降おおむね前年同月を
 上回って推移。

・11年度累計では、2.6%増。

・枝肉重量は、前年同月並み。


◇図2:牛のと畜頭数◇

3月の和牛−46,128頭(▲0.1%)
   乳牛−61,913頭(4.3%)

・和牛のうち、去勢は前年同月を0.2%下回り、めすは前年並みとなった。11年
 度累計では、去勢は1.5%減、めすは0.8%増。

・乳牛のうち、去勢は10年6月以降おおむね前年同月を上回って推移。めすは、
 ほぼ一貫して前年同月を下回って推移してきたが、11年11月以降は上回って推
 移し、3月は6.4%増。11年度累計では、去勢は4.3%増、めすは1.9%増。


◇図3:牛肉の輸入量◇

3月−46,450トン(15.5%)

・冷蔵品は11.3%上回る。冷凍品は23.9%上回る。

・11年度累計では、史上最高の682,588トン(0.1%)。うち、冷蔵品は5.2%増、
 冷凍品は4.4%減。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2692 バイト)


◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

3月の米国産−19,980トン(16.1%)

・冷蔵品は21.5%増となり、11年度累計では7.1%増。
・冷凍品は7.6%増となったが、11年度累計では2.7%減。

   豪州産−24,250トン(13.1%)

・冷蔵品は5.2%増となり、11年度累計では4.1%増。
・冷凍品は38.7%増となったが、11年度累計では9.4%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

3月−81,379トン(1.6%)

・輸入品は、0.6%減。11年度累計では輸入量は増加したものの、期末在庫が増
 加したことから1.2%減。

・国産品は、5.0%増。11年度累計では生産量の増加から3.4%増。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

3月−257g/人(▲1.0%)

・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、おおむね前年同月を下回って推移。
・11年度累計では、0.7%減。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

3月−93,271トン(10.2%)

・国産品は1.2%増の12,251トン。
・輸入品は11.7%増の81,020トン。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

3月−1,091円/kg(9.3%)

・長引く消費不振の影響等から10年1月以降は前年同月を下回って推移していたが、
 11年10月に22カ月ぶりに上回り、以降上回って推移。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

3月のA5−2,403円/kg(▲0.7%)

・5カ月連続で前年同月を下回る。

   A3−1,475円/kg(▲5.9%)

・22カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移したが、11年10月に22カ月ぶりに上回り、以降上回って推移。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

3月の乳去勢B2−745円/kg(44.7%)

・11年10月に26カ月ぶりに前年同月を上回り、以降上回って推移。	

  F1 去勢B3−1,222円/kg(2.9%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、おおむね前年同月を下回って
 推移。B2は、11年9月以降上回って推移。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

3月の米国産冷蔵リブアイロール1,598円/kg(1.5%)

・15カ月ぶりに前年同月を上回る

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−459円/kg(▲6.3%)

・ほぼ一貫して前年同月を下回って推移。


肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

3月の頭数−35,586頭(▲11.6%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向で推移してきたな
 か、3月はかなり減少。

・11年度累計では、わずかに下回る。

3月の価格−385千円(1.2%)

・10年9月以降、ほぼ前年を上回って推移。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

3月の子牛価格−74千円(39.4%)

・1月に28カ月ぶりに前年同月を上回り、以降上回って推移。

   ヌレ子価格−48千円(105.3%)

・11カ月連続で前年同月を上回り、9年6月以来の40千円台となった。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

3月の子牛価格−152千円(6.0%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低水準で推移。
 10年4月に20万円を割り込み、低下基調で推移していたが、11年10月以降は上
 昇基調で推移。3月には31カ月ぶりで前年同月を上回る。

   ヌレ子価格−80千円(19.9%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、低水準で推移していたが、11年11月
 以降は前年同月を上回って推移。


トピックス

牛枝肉卸売価格、2等級が堅調


◇図15:5等級の価格推移前年同月比(中央卸売市場計)◇

◇図16:3等級の価格推移前年同月比(中央卸売市場計)◇

◇図17:2等級の価格推移前年同月比(中央卸売市場計)◇

 牛枝肉卸売価格を規格別にみてみると、和牛の上位等級はホテルやレストラン
等の業務用の引きは弱いものの、取引頭数が少ないことから、ほぼ前年同月並み
で安定的に推移している(図15)。

 消費者の購買意欲の減少の影響が、価格に大きく表われているのは中位等級で
ある。前年同月を上回る取引頭数で推移してきたことに加え、需要が低迷してい
ることから、枝肉価格はほぼ一貫して前年割れで推移している。しかし3月は、
比較的安価な交雑種や乳用種において、わずかに上回った(図16)。

 堅調な相場を形成したのは下位等級である。消費者の低価格志向に加え、量販
店等が安全性、また、味と値頃感から国産牛肉の下位等級に需要を強めたこと等
により、昨年秋ころから枝肉価格は堅調に推移した。3月は特にその傾向が顕著
で前年同月を大幅に上回った(図17)。

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