◎地域便り


パートナーシップ農業経営に向けて

島根県/柳楽 紀美子


 益田農林振興センターでは、圏域農業振興プランである「石西アグリ・ルネッ
サンス21プラン」の実践に向け取り組んでいる。このたび、そのプランの1つで
ある「女性の社会的地位の向上」を目的とし、「石西地域農業を実践する女性の
会(代表青木サチ子氏他20名)」を対象に「石西圏域農業担い手女性いきいきカ
レッジ」を開講した。

 この取り組みは、農業普及部、津和野地域農業普及部が総合振興担当と共同企
画したもので、「担い手ネットワーク推進支援活動事業」を活用したものである。

 このカレッジは、農村女性の経営参画の促進や役割の適正な評価の向上に向け
た環境づくりが進められている中、女性の意識改革と職業人としての能力開発を
図り、農業経営や地域活動に積極的に参画できる女性農業者を、また、市町村や
農業団体等の施策や方針決定の場に建設的に参画できる女性農業者を育成するも
のである。

 カレッジの全体計画は、年間5回、研修講座を開催する。内容は、「男女共同
参画社会基本法に学ぶ」「先進経営者を訪ねる」「学長特別講義」「異業種と交
流する」「女性と法律のかかわり」等である。その間、受講者各々が、「私の個
人行動目標」を設定し最後には、終了レポートを作成、発表することにしている。

 開講式に併せ第1回目の講座が開催された。受講者が自主的に運営を進める中
で学長である、女性総合センター「あすてらす」館長下森華子氏から「女性づく
りは地域づくりである」という挨拶があった。

 続いて講義は、「共同経営者としての女性の役割を考える」の演題で先進的な
酪農家で、かつ、アイスクリーム工房を経営している岡山市の女性農業士安富三
代氏が、「ヘルパー制度の導入をきっかけに、女性パワーを発揮する場面が多く
あることに気付いた。女性がしっかり前に出よう」と話した。続いて、農林振興
センターから「アグリ・ルネッサンス21プラン」の説明と「私の個人行動目標」
の樹立指導を行い第1回目の講座を終えた。

 今後も、市町村と一緒になって、発言力や行動力のある農業担い手女性を育成
する予定である。
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【「女性パワーを発揮しよう」と講義する
岡山女性農業士安富三代氏】

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【開講式受講生誓いの言葉を述べる
青木サチ子代表】

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