豚 肉

豚 肉



◇図1:豚肉の生産量◇

7月−64,667トン(▲6.7%)

・と畜頭数は猛暑の影響から増体が遅れたこと等から1,236千頭(▲6.3%)とか
 なり減少。年度累計では5,278千頭(▲2.6%)とわずかに減少。

・平均枝肉重量(全国平均)は、前年同月並みで74.7kg/頭(▲0.4%)。

肉豚生産出荷予測 
buta1b.gif (2703 バイト)
 資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成12年8月31日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

7月−53,260トン(▲10.1%)

・冷蔵品は14,940トン(6.2%)と、米国産、カナダ産、メキシコ産等が増加した
 ことからかなり増加。

・冷凍品は38,286トン(▲15.2%)とデンマーク産等の減少から4カ月連続で下回
 る。

・イギリス産については、7月は、561トン(231.5%)と大幅に増加したが、豚コ
 レラの発生から8月10日以降は輸入を停止。


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇

7月の米国産−14,957トン(10.4%)

・冷蔵品は、9,930トン(11.8%)と引き続き増加。冷凍品は、5,020トン(7.9%)
 と3カ月連続で増加。

   デンマーク産−16,126トン(▲32.6%)

・デンマークでの生産が減少していることもあり、引き続き大幅に減少。

・韓国産の代替として主要国以外からの輸入量はEUを中心に大幅に増加しており、
 特にフランス2,545トン(328.9%)、アイルランドは1,157トン(128.9%)。


◇図4:豚肉の推定出回り量◇

7月−119,316トン(▲6.6%)

・国産品は、65,215トン(▲8.9%)と3カ月ぶりに減少。12年度累計では279,040
 トン(▲2.9%)とわずかに減少。

・輸入品は、54,101トン(▲3.7%)とやや減少。12年度累計では217,155トン
 (0.3%)と前年同期並み。

・合計では12年度累計で496,196トン(▲1.6%)とわずかに減少。


◇図5:豚肉の家計消費量(1人当たり)◇

7月−394g/人(0.4%)

・4カ月連続で前年同月を下回っていたが、7月は前年同月並み。

6月の加工仕向肉量―35,322トン(1.3%)

・引き続き増加傾向で推移し、12年度累計では102,487トン(1.4%)とわずかに
 増加。

・国産物は、8,675トン(▲5.8%)と引き続き減少傾向で推移。輸入物は、
 26,647トン(3.9%)と18カ月連続で前年同月を上回る。


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

7月−95,624トン(▲6.4%)

・輸入品在庫は、2カ月連続で前年同月を下回り、76,524トン(▲8.6%)。

・国産品在庫は、19,100トン(3.5%)と生産量の減少にもかかわらず前年同月を
 上回る。


◇図7:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

7月−541円/kg(4.2%)

・猛暑の影響から出荷が遅れ、生産量が減少したこと等から、4カ月ぶりに前年
 同月を下回る。

8月−531円/kg(▲2.0%)

・出荷頭数は減少したとみられるものの、前年同月が高水準だったことや、需要
 の伸び悩み等から前年同月を下回る。


◇図8:国産豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

7月   冷凍品「うで」−373円(▲5.8%)
    同 「もも」−408円(▲5.6%)

・うでは、10年3月以降、10年10月を除き、前年同月を下回って推移。
・ももは、8年10月以降、12年4月を除き、前年同月を下回って推移。


◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)◇

7月  米国産「ロース」−630円/kg(▲7.9%)

・9年10月以降、前年同月を下回って推移。
・輸入豚肉の冷蔵品は、米国産ばら以外のすべての品目で前年同月を下回る。


◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

6月  デンマーク産「ばら」−512円/kg(10.1%)

・9年11月以降、前年同月を下回って推移していたが、輸入量の減少等から6カ月
 連続で前年同月を上回る

トピックス

豚肉の家計消費


◇図11:豚肉の1世帯当たりの家計消費の推移◇

 総務庁の家計調査では、景気の低迷による実収入の減少に伴い、消費支出も減
少している。その中で平成3年度を100とすると、食料費の減少は消費支出の減少
を上回って減少を続けている。

 豚肉の1世帯当たりの購入数量の減少は、世帯人員の減少もあるが、1人当たり
の購入数量では、年度によりわずかな増減があるものの大きな変化はない。3年
度以降の10年間で見た場合、1世帯当たりの豚肉の支出金額は、卸売価格と同様
に、6年度を底として徐々に回復傾向を見せているが、10年度以降再び、低下傾
向を示しており、消費支出、食料費支出の減少率を上回って推移している。豚肉
の購入金額ベースでは、家計における食料費の支出の中での割合は低下している
と言えよう(図11)。

 事業団のPOS調査(レジ通過人数1,000人当たりの購入数量)によると、量販店
の売り上げの低下等から、食肉全体の購入数量が減少し、豚肉の購入数量も減少
を続けている。しかし、豚肉の10%程度の割合を占める輸入豚肉の数量のシェア
は引き続き増加傾向を見せている。

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