岡山県/溝口 豊
平成12年11月22日に、岡山県久米郡旭町にある総合畜産センターで「平 成12年度和牛研修会」が開催された。主催は岡山県総合畜産センター、和牛研 究会および岡山県経済連で参加者は和牛農家を中心に、420人であった。 この研修会は昭和49年に「和牛の日」として、第1回を開催して以来毎年開催 され、今回が27回となる。県内の農家、技術者が一同に会し、技術の研さんと相 互理解を目的としている。 午前の講演会は岡山県畜産課の金山課長補佐が「第8回全日本和牛共進会の現 状と今後の取り組み」と題して、岡山県の同共進会への取り組みの意欲と農家へ の参加協力を呼びかけた。 また、総合畜産センターの平本研究員が「現場後代検定成績と交配について」 を講演した。平本研究員は現場後代検定から選抜した3頭の新しい種雄牛の造成 過程と能力を紹介し、繁殖雌牛への交配適性について報告した。 最後に、全国和牛登録協会の吉村事務局長が「岡山和牛の改良について」を講 演した。主な内容は、最近では和牛の集団が全国的に似たり寄ったりになりつつ あるため、今後は地域の特色ある種雄牛を造成し、地域の特徴ある牛作りを心が けること、また、遺伝的改良速度をもっと上げるには、育種価評価事業を利用し て、毎年、若くて優れた能力の牛を発掘し、種雄牛造成と雌牛の保留に当たるこ とが基本となること等であった。 午後はセンター内に繋養してある種雄牛の見学と和牛相談室での懇談が行われ た。 太りやすく、飼いやすい岡山和牛の特徴を生かして、質量兼備の牛作りをし、 1頭でも多く増頭していくことが目標である。
【満席です。 1 頭でも多く増頭を】 |