◎地域便り


関東地区ホルスタイン共進会、

彩の国畜産フェア開催される

埼玉県/山本 信義


 関東地区ホルスタイン共進会が、平成13年11月22日、23日の2日間にわたり、
埼玉県農林総合研究センター畜産支所(大里郡江南町)を会場に、盛大に開催さ
れた。

 この共進会は関東ホルスタイン改良協会が主催し、関東1都6県が持ち回りで
1年おきに開催されている。各都県から選出された乳牛が、その「容姿」を競う
いわば乳牛の「美人コンテスト」で、今回で12回を数える。本県では昭和61年度
の第6回以来、2度目の開催となった。今回は、県内畜産関係団体が主催する
「彩の国畜産フェア」と、埼玉県牛乳普及協会が主催する「牛乳乳製品フェア」
とが同時に開催することになった。

 共進会を開催するに当たっては、9月にわが国で初めて発生したBSE(牛海綿
状脳症)による影響が懸念されたが、このような状況下においても開催すること
の意義が大きいと生産者たちの意気も上がり、一層活気にあふれたものとなった。
加えて、両日は好天候にも恵まれ、関係者も含め県内外から約3万6,000人の来
場者があった。

 共進会には、未経産牛43頭、経産牛55頭、計98頭が出品された。各部門での
「名誉賞」こそ他県に譲ることとなったが、本県出品牛が「1等賞第1席」に食
い込むなど、好成績を収めた。

 また、両フェアでは、埼玉県の畜産や家畜について知ることができるパネル展
示や小動物とのふれあいコーナー、県産農産物の直売コーナーなどがあり、会場
内は家族連れやカップルで賑わった。特に、牛乳の無料配布や牛丸ごと1頭を提
供した焼肉試食コーナーでは行列ができ、大好評で、BSE発生による牛肉の消費
低迷がウソのようであった。また、会場を訪れた土屋義彦埼玉県知事も焼肉に舌
鼓を打ち、牛肉の安全性を県民に直接PRした。早くも来年の開催について質問す
る人もあり、3年目を迎えた「彩の国畜産フェア」が、大人も子供も安心して楽
しめるイベントとして県民に定着した感があった。県としても、引き続き開催し
ていきたいと考えている。

 BSE発生による消費者の畜産物への不安感が一日も早く払しょくされ、わが国
の畜産が健全に発展することを、関係者は祈念している。
【行列ができた焼肉試食会】

    
【白黒が一層鮮やかでした】

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