埼玉県/北野 俊明
平成14年4月1日、社団法人埼玉県畜産会(以下「畜産会」という。)と社 団法人 埼玉県家畜畜産物衛生指導協会(以下「衛指協」という。)が統合し、 新生「社団法人埼玉県畜産会」が発足した。4月23日には、土屋義彦埼玉県知事、 社団法人中央畜産会の中瀬信三副会長をはじめ多くの招待者を迎え、盛大に発足 祝賀会が開催された。 堀口真平会長は、「昨今のBSEや食品の表示問題など食の安全の確保、施行期 限が迫っている家畜排せつ物処理法など、まさに課題が山積しておりますが、新 生となった本会としては、これらの課題の解決に向けて役職員一体となって積極 的に取り組む」との力強い挨拶を行った。 【統合の背景】 畜産会は、昭和30年11月8日付け農林事務次官通達「畜産指導体制の強化 について」に基づき、同年11月25日に設立され、その後、58年4月1日に、社団法 人埼玉県家畜改良協会と統合し、従来からの畜産経営および技術指導に加え、家 畜の改良増殖、登録事業を継承し、畜産経営者への指導とサービスの充実強化を 図ってきた。 また、その後も、中央畜産会等からの補助事業や指定助成対象事業を積極的に 取り入れ、畜産農家の経営支援の一層の強化を図ってきた。しかし、この間、畜 産の状況も大きく変化し、近年の農家戸数の減少や経営の大型化が進み、これら 構造変化に経営面、指導面でも畜産団体自体の改革が求められ、全国的に畜産団 体の再編整備が進められることとなった。 特に、最近は口蹄疫やBSEなど家畜の衛生指導面を総合的に実施することが緊 要となり、衛指協と統合することとなった。なお、平成14年度にはさらに、社団 法人埼玉県畜産物価格安定基金協会との統合を計画している。 【統合の経過】 平成13年5月に県では、「畜産関係団体の再編整備指導方針」を策定すると ともに、8月には、県内の主な畜産団体で構成し、県全体の再編等の方針を決定 する「再編整備推進協議会」と具体的に統合方針が決まった団体で構成し、統合 のための事務を進める「合併促進協議会」を設立した。その後、合併促進協議会 幹事会(幹事会)で統合の基本事項を協議し、12月には、両団体および県の三者 で「統合に関する協定書」を締結した。 協定書の基本事項を基礎に合併のための細部について幹事会でさらに詰め、合 併促進協議会で最終決定した。14年3月それぞれの団体が役員会、臨時総会を開 催し、衛指協の解散と畜産会への継承が決定し、14年4月1日新生畜産会が発足し た。
【新生(社)埼玉県畜産会 会長あいさつ】 |