徳島県/片山 正敏
徳島県の地鶏である「阿波尾鶏」が全国初の地鶏肉特定JASに認定されてか ら丸1年が経過した。「阿波尾鶏」の肉は、美味しく、肉のしまりがあり、さらに ドリップが少ないなど、優れた鶏肉の特徴を備えており、価格も手頃であること から消費者から高い評価を得ている。 「阿波尾鶏」の販売促進については、徳島県養鶏協会の中に、行政や生産者など が会員になって構成する「徳島県阿波尾鶏ブランド確立対策協議会」を平成元年に 設立し、ポスターやリーフレットを作るのはもちろんのこと、JASの文字が入っ た「阿波尾鶏」のパネル等を作成し、販売店でこの鶏肉が一目で阿波尾鶏であるこ とがわかるようにしている。その他、店頭などでの試食会の開催、また農畜産業 振興事業団主催の特産ちくさん物フェアにも出展し、全国の消費者に紹介してい る。さらには、県内・外の小売店や焼肉店などを対象に「阿波尾鶏」を販売する上 で「阿波尾鶏指定店」の選定基準を設けるなど地道な活動を続けている。 このような活動を続けることにより、13年度の実績として生産農家戸数35戸 (対前年比16.7%)、年間出荷実績118万羽(対前年比24.2%)を超え、県内・ 外を通しての阿波尾鶏指定店は前年度の約4倍の199店舗となるなど、着実に販売 量を伸ばし続けている。 「阿波尾鶏」は全国初の特定JAS認定のため、その動向に全国の鶏肉生産者が注 目している。これからも消費者には、「阿波尾鶏」の肉の美味しさに加え、安全と 安心の心を届け、信頼される地鶏生産を行っていくことである。 阿波尾鶏指定店選定基準