◎地域便り


徳島県 ●特定JAS認定から1年、阿波尾鶏の販売と取り組み

徳島県/片山 正敏


 徳島県の地鶏である「阿波尾鶏」が全国初の地鶏肉特定JASに認定されてか
ら丸1年が経過した。「阿波尾鶏」の肉は、美味しく、肉のしまりがあり、さらに
ドリップが少ないなど、優れた鶏肉の特徴を備えており、価格も手頃であること
から消費者から高い評価を得ている。

 「阿波尾鶏」の販売促進については、徳島県養鶏協会の中に、行政や生産者など
が会員になって構成する「徳島県阿波尾鶏ブランド確立対策協議会」を平成元年に
設立し、ポスターやリーフレットを作るのはもちろんのこと、JASの文字が入っ
た「阿波尾鶏」のパネル等を作成し、販売店でこの鶏肉が一目で阿波尾鶏であるこ
とがわかるようにしている。その他、店頭などでの試食会の開催、また農畜産業
振興事業団主催の特産ちくさん物フェアにも出展し、全国の消費者に紹介してい
る。さらには、県内・外の小売店や焼肉店などを対象に「阿波尾鶏」を販売する上
で「阿波尾鶏指定店」の選定基準を設けるなど地道な活動を続けている。

 このような活動を続けることにより、13年度の実績として生産農家戸数35戸
(対前年比16.7%)、年間出荷実績118万羽(対前年比24.2%)を超え、県内・
外を通しての阿波尾鶏指定店は前年度の約4倍の199店舗となるなど、着実に販売
量を伸ばし続けている。

 「阿波尾鶏」は全国初の特定JAS認定のため、その動向に全国の鶏肉生産者が注
目している。これからも消費者には、「阿波尾鶏」の肉の美味しさに加え、安全と
安心の心を届け、信頼される地鶏生産を行っていくことである。



阿波尾鶏指定店選定基準

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