需給動向 国内 |
輸入鶏肉調整品は前年同月比で減少傾向、国産の引き合い強く価格は堅調 |
財務省が6月に発表した「貿易統計」によると、平成20年4月の鶏肉調製品の中国からの輸入量が12,598トン(前年同月比29.8%減)となり、輸入量全体も25,629トン(同15.9%減)となった(図5)。さらに5月9日付けで中国産鶏肉およびその加工品から検出されてはならない合成抗菌剤フラルタドン(AMOZとして)が検出されたとして、厚生労働省は輸入者に対して輸入届出ごとの全ロットについて製品検査を命じた。改善が確認されるまで、しばらくは中国からの鶏肉調製品の輸入は減少傾向で推移していくものと予想される。 図5 鶏肉調製品の国別輸入量(トン) 一方、国産鶏肉については引き合いが強まっているものとみられ、5月のむね肉の卸売価格(東京市場、速報値)は、13カ月連続で前年同月を上回るキログラム当たり329円(同55.9%高)となり、特に4月以降は2カ月連続で前年同月を50%以上上回る水準となった。卸売価格が高値で推移するとともに、国産品の4月推定期末在庫量は、18,850トン(同29.7%減)と大幅に減少している。この結果、推定出回り量は、国産品が前年同月をかなりの程度上回る119,195トン(同6.2%増)となり、輸入品の32,743トン(同1.6%増)と合わせて、前年同月をやや上回る151,938トン(同5.2%増)となった(図6)。 図6 国産鶏肉の生産量と期末在庫量及び部位別卸売価格の推移 |
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