需給動向 国内

◆鶏 肉◆

輸入量48千トン、期末在庫は大幅に増加


◇絵でみる需給動向◇


 財務省「貿易統計」によると、8月の輸入量(冷蔵及び冷凍)は48,917トン(前年同月比74.9%増)となり、7月に続いて4万トンを突破した。ブラジルからは輸入量全体の94.0%を占める45,997トン(同78.8%増)が輸入され、これは国内に流通している鶏肉(当機構調べの推定出回り量)135,956トンのうち、およそ4分の1を占めることになる。

 また、当機構調べの推定期末在庫量を見てみると、146,668トン(同25.7%増)と23カ月ぶりに14万トンを超えた。

 一方、卸売価格(東京、キログラム当たり)は、国産もも肉721円(前年同月比28.1%高)、ブラジル産もも肉562円(同24.1%高)と、どちらも高値で推移した。




20年度ブロイラー需給見通しでも輸入増


 農林水産省生産局畜産部食肉鶏卵課は、平成20年9月26日に全国ブロイラー需給調整会議を開催し、20年度の需給見通しなどを公表した(表1)。昨年度に引き続き、鶏肉の堅調な家計消費を背景に、需要量は家計消費および加工業務を合せて1,781千トン(前年比1.4%増)、また、供給量は国内生産量(骨付きベース)で1,394千トン(同1.6%増)、輸入量(実量ベース)で428千トン(同18.4%増)と、年度当初に予測した輸入量355千トンを大幅に上回る見通しとなった。この結果、供給量は全体で1,823千トン(同5.1%増)となり、在庫量は前年度を30.8%と大幅に上回る147千トンになると見込まれている。

表1 平成20年度需給見通し(試算)

図4 輸入量と在庫量の推移

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