全国農業協同組合連合会(全農)は12月19日、平成21年1〜3月期の配合飼料供給価格を平成20年10〜12月期に対し、全国全畜種総平均トン当たり約12,200円値下げすると発表した。
全農によると、値下げの要因としては、(1)トウモロコシのシカゴ定期が昨年7月上旬には800セント/ブッシェル当たり直前まで急騰したが、生産量が増加するとの見通しが出されたことや、原油などの商品相場が下落したことを契機に下げに転じ、現在は400セント/ブッシェル前後の水準で推移していること、(2)米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、世界的な鉄鋼原料輸送需要の増加から100ドル/トンを超える水準で推移してきたが、中国の鉄鉱石需要の減少や、世界的な景気減速を背景に船腹需要が減少したことから急落し、現在は30ドル/トン前後の水準で推移していること、(3)外国為替が4月以降円安ドル高で推移してきたが、サブプライム問題による9月中旬の米国金融機関の損失が拡大したことを受け、現在は90円/ドル前後の円高で推移していること─としている。
また、財務省「貿易統計」によると、配合飼料の原料の1つである大豆油かすの平成20年11月の平均輸入価格(CIF)も、前年同月比37.2%高のトン当たり59,729円と高水準であるものの、前月に比べ1.0%低下した。これは、12月のシカゴ定期がトン当たり301ドルと3カ月連続で前年同月を下回っていることなどの要因によるものとみられる(図7)。
図7 大豆油かす シカゴ定期と輸入価格
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