2009/10年度の大豆生産量、干ばつ前の2007/08年度比から7.1%減少
世界全体の大豆生産において、インドは、米国、ブラジル、アルゼンチン、中国に続く生産国であり、搾油後の大豆かすは輸出する一方、大豆油を輸入している。 米国農務省(USDA/FAS:World
Agricultural Production)によると、インドの大豆生産量は2009年の干ばつにより減少し、2008/09年度(10月〜翌年9月)、2009/10年度は、2007/08年度と比べ、それぞれ3.9%下回る910万トン、7.1%下回る880万トンが見込まれている(図14)。
図14 インドの大豆生産量および大豆かす、大豆油の輸出入量
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大豆かすの輸出量、干ばつ前の水準から3割以上の減少
米国農務省(USDA/ERS:Oil Crops Outlook)によると、大豆かすの主要輸出国であるインドは(図15)、大豆生産量の減少に加えルピー高による市場競争力の低下などにより、大豆かすの輸出量は干ばつ前の2007/08年度の水準から3割以上減少している。このため、主たる輸出先である韓国、インドネシアおよびフィリピンでは、インドに代わり米国、中国からの輸入量を増加させたとしている。
図15 国別大豆かす輸出量(2009/10年度)
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インドでは、従来、輸出に仕向けられていた大豆かすが国内市場に流れ込み、国内価格に値下げの圧力を加えていること、また、景気の上向きなどから、大豆かすの消費量に弾みが付いている。その一方、国内の生活物資が著しく値上がりしていることから、大豆生産農家は収入確保のため安値販売を控えており、これが大豆取引の停滞を招くことなどして、大豆在庫は積み増されているとしている。このため、2008/09年度、2009/10年度の大豆期末在庫は、2007/08年度と比べ、3倍以上の水準になると見込まれている(図16)。
図16 インドの大豆かす消費量と大豆期末在庫
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我が国の大豆かす輸入量、インドに代わり中国から3倍増
インドのこのような動きは、我が国の大豆かす輸入にも影響が表れており、直近9カ月間(4〜12月)の輸入量は、インドが前年同期比42.4%減の36万トンとなる一方、中国は前年同期の3.2倍となる63万トンとなり、従来の最大輸入先であるインドから中国へのシフトが見られている(図17)。
図17 我が国の大豆かす輸入量
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