需給動向 国内

◆鶏 卵◆

年末の相場上昇、12月は卸売価格キログラムあたり209円へ


◇絵でみる需給動向◇


 全農「畜産販売部情報」によると、21年12月の鶏卵卸売価格(速報値)(東京・M)はキログラム当たり209円と、前月に比べ21円値上がりした。例年のような鍋物用(練り製品の原料)やおせち用の加工品、クリスマスケーキ用などの需要を受けた結果、1年ぶりに200円を超えた(図6)。

 総務省「家計調査報告」によると、21年11月の一人当たりの家計消費量は、854グラム(前年同月比0.5%減)、21年4月〜11月における累計では6,721グラム(同0.9%増)とほぼ前年と同水準を維持している(図7)。

 鶏卵消費は、家庭用、業務用(飲食店など外食産業)および加工用(菓子類、マヨネーズなど)とに分けられるが、家計消費の占める割合は、近年は50%まで低下し、業務・加工用への仕向けが伸びてきた。

 農林水産省は「鶏卵生産指針」において、景気の状況を反映し、「業務用及び加工用の需要は伸び悩むことが想定される」ことから、「価格安定のためには相応の減産が必要になる可能性がある」とし、生産量がわずか数%増加するだけで卸売価格は大きく値を下げることから、各生産者においては、需給に見合った計画的な生産を行っていくことが重要となっている。

図6 鶏卵卸売価格(東京・M)の推移
図7 鶏卵家計消費量の推移

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