2月の生乳生産量は前年同月比7.4%増
デイリー・オーストラリア(DA)によると、2012年2月の生乳生産量は、前年同月比7.4%増の67万9000キロリットルとなり、前年の8月以降7カ月連続して前年同月を上回った。主な増産要因は、うるう年であることに加え、降水量に恵まれて牧草の生育が良好なことや、小麦などの豊作で飼料穀物給与量が増加していることが考えられる。
2011/12年度(7月〜翌6月)における2月までの生乳生産量は、前年同期比4.2%増の683万8000キロリットルとなった。DAは、2011/12年度の生乳生産量を、940〜950万キロリットル(前年度比3〜4%増)と見込んでいる。
図12 月別生乳生産量の推移 |
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資料:DA |
ビクトリア州北部の生乳生産が好調
豪州生乳生産量の約3分の2を占めるビクトリア州の生産状況を見ると、2月までの生乳生産量は、前年同期比4.8%増の454万8000キロリットルとなった。特に北部での生産が好調であり、前年同期を14.3%と大きく上回る134万7000キロリットルとなっている。これは、同地域の水がめであるマレー・ダーリング川のかんがい貯水率が、2012年2月現在で83%と高水準になっていることを反映したものとみられる。
国内飲用乳販売は堅調
国内消費の大部分を占める飲用乳の2月までの販売量は、前年同期比3.6%増の158万キロリットルと堅調に推移している。種類別では、低脂肪乳の販売量が顕著で、同9.0%増の44万6000キロリットルとなっている。この背景には、スーパーマーケットによるPB(プライベートブランド)飲用乳の値下げキャンペーンがあるとみられる。値下げは、2011年1月からで、全乳、低脂肪乳ともに1リットル1豪ドル(87円)で販売されている。値下げ幅は、全乳の4%程度に対し、低脂肪乳が25〜33%と大きい。値下げ効果が、低脂肪乳の消費を引き上げている。
図13 種類別飲用乳販売量の推移 |
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資料:DA
注:両年度とも7月〜2月までの値である。 |
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