調査情報部 伊藤 久美
畜産需給部需給業務課 山田 浩子(現 野菜需給部需給業務課)
調査情報部 岡田 岬(現 畜産需給部需給業務課)
【要約】・牛肉産業は、牛群再構築が進み2013/14年度まで飼養頭数は増加。また、東南アジアなど新興市場の牛肉需要の拡大から、豪州産の需要も増加し、2016/17年度まで生産量、輸出量ともに増加が見込まれる。しかしながら、低価格帯の輸出割合が増加し、輸出単価は低下の見込み。 ・一方、生体牛輸出は、インドネシア向けの輸出頭数減少から2011/12年度の総輸出頭数は大幅減の50万頭(前年度比31.3%減)。今後は、マレーシアやフィリピンなど他市場に仕向ける予定であるものの、増加は限定的にとどまり、2016/17年度は57万5千頭(2010/11年度比21.0%減)の見込み。 ・酪農産業は、減少傾向にあった乳牛飼養頭数にようやく歯止めがかかり、2016/17年度まで緩やかながらも増加の見込み。生産量も、2016/17年度には干ばつ前の1000万キロリットルまで回復が見込まれる。輸出は、日本やアジアの堅調な需要から、チーズと全粉乳が増加。
・2012/13年度においては、国際穀物価格の下落から、豪州の穀物価格も軟化が見込まれ、フィードロット産業や酪農産業にとっては追い風。 1.はじめに 2000年代に度重なる干ばつの被害を受けた豪州は、2010年以降、東部を中心に十分な降雨に恵まれている。2011/12年度(7月〜翌6月)の穀物生産は2年連続の大豊作となった。また、放牧主体の肉牛生産は、牧草の生育にも恵まれ飼養環境が良好なことから、牛の飼養頭数は順調に回復を見せている。 2012年3月6〜7日、首都キャンベラにおいて、豪州農業資源経済科学局(ABARES)は農業観測会議(以下、「アウトルック」)を開催し、豪州における農畜産物の2016/17年度までの生産見通しなどを発表した。
2.牛肉産業の見通し(1)肉牛飼養頭数
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図1 肉牛飼養頭数の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
2011/12年度のと畜頭数は、牛群再構築や大雨などによる出荷の停滞から、前年度比2.0%減の794万頭と見込まれる。2012/13年度には809万頭(同2.0%増)と増加を見込んでいるものの、過去10年の平均(869万頭)と比較すると、依然としてと畜頭数は低水準である。
牛肉生産量は、2011/12年度が215万トン(同0.6%増)と、と畜頭数の減少にもかかわらず、わずかながらも増加が見込まれる。これは、雄牛のと畜割合が高いことから、平均枝肉重量が増加していることによる。2012/13年度は、と畜頭数増に伴い、219万トン(同2.1%増)と見込まれる。
中期的にみると、新興市場などの外需の高まりを背景に、と畜頭数は増加するものとみられる。2016/17年度は893万頭(2010/11年度比10.3%増)と予測される。一方、生産量は、雌牛や子牛のと畜割合の上昇が見込まれることから、緩やかな増加とみられる。2016/17年度の生産量は、231万トン(2010/11年度比8.3%増)と予測される。
図2 肉牛と畜頭数と牛肉生産量の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
2011/12年度の牛肉輸出量は、米国やブラジルなど主要輸出国での生産減少や、東南アジアや中近東など新興市場への輸出増を反映して、前年度比1.9%増の95万5千トンと見込まれる。輸出単価は、輸出量の増加が見込まれる米国向け輸出価格が高値で推移していることなどから、トン当たり4,679豪ドル(同1.3%高、40万7千円)と上昇、総輸出額は44億7千万豪ドル(同3.2%高、3889億円:1豪ドル=87円)となる見込みである。
2012/13年度も、97万トン(同1.6%増)と輸出量の増加が見込まれる。しかしながら、輸出単価は、日本など主要輸出国での高価格帯の需要減や、新興市場へのフローズンや加工用など低価格帯の輸出増から、4,670豪ドル(同0.02%安、40万6千円)とわずかながらも低下する見込みである。このため、総輸出額は同1.4%増の45億3千豪ドル(3941億円)にとどまるとみられる。
中期的にみると、2016/17年度の輸出量は104万トン(2010/11年度比11.0%増)に達するとみられる。国別では、国内生産の減少が見込まれる米国向け(23万トン、同43.7%増)は増加する一方で、米国産の輸入増が見込まれる日本向け(31万5千トン、同10.4%減)、米韓FTA締結やカナダ産牛肉の輸入再開などにより豪州産の減少が予測される韓国向け(13万5千トン、同3.0%減)は減少が見込まれる。輸出をけん引するのは新興市場であり、輸出量全体の35%を占めるとみられる。
また、2016/17年度の輸出単価は4,610豪ドル(同0.02%安、40万1千円)、総輸出額は48億豪ドル(同10.8%高、4176億円)と予測される。
図3 牛肉輸出量と輸出単価の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
2011/12年度の生体牛輸出頭数は、前年度比31.3%減の50万頭と、大幅減が見込まれる。主因は、最大の仕向け先であるインドネシアの輸入割当頭数削減である。2011年12月15日、インドネシア政府は2012年の輸入割当頭数を28万3千頭にすると公表した(2011年の実績は41万7千頭)。これにより、同国向け輸出頭数は、同29%減と大幅な減少が見込まれる。また、2011年の輸出シェアが2位のトルコも、最近、他国(メキシコ、ハンガリー、ルーマニア、フランス)からの輸入を政府が許可したため、豪州の輸出頭数は減少するとみられる。
現在の状況では、インドネシア向けの減少分を他国に仕向けて補うことは難しい。マレーシアやフィリピンなどは以前、インドネシアと同様、豪州北部から生体牛が輸出されていた。しかし現在、インド産水牛肉や中南米産牛肉との競合が強まっている。中近東市場や国内加工仕向けでは、インドネシア向けの熱帯品種が好まれない。このことから、2012/13年度の輸出頭数は前年度並みの50万頭とみている。中期的にみても、輸出頭数の増加は限定的にとどまるとみられ、2016/17年度は57万5千頭(2010/11年度比21.0%減)と予測される。
なお、2011年10月21日、豪州政府は生体輸出の規制を変更した。これは、輸出業者に対するもので、輸出業者はと畜に供される生体牛が輸送段階や輸出先国の肥育場、と畜場などで、国際機関である国際獣疫事務局(OIE)が定めるアニマルウェルフェアの基準に適合していることを担保する必要がある。規制は仕向け先別で段階的に実施され る。豪州産生体牛のシェアの75%を占めるインドネシアや中近東の市場ではすでに実施されており、2012年12月末にすべての国を対象に実施されることとなっている。この規制が生体輸出動向に与える影響は、現段階では不明である。
図4 生体牛輸出頭数の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
2011/12年度の家畜市場での肉牛取引価格(加重平均、生体重量ベース)は、前年度比2.2%高のキログラム当たり330豪セント(287円)と見込まれる。過去10年の平均(298豪セント)と比較しても10.7%高の高水準である。これは牧草肥育業者からの若齢牛への強い需要と、歴史的な低水準のと畜頭数を反映している。
2012/13年度は、依然高値であるものの軟化が見込まれて、同1.5%安の同325豪セント(283円)としている。この下落要因として、ABARESは(1)と畜頭数および生産量の増加(2)輸出単価の低下(3)生体牛輸出頭数の減少−などを挙げている。
中期的にみても、同様の理由から、肉牛取引価格は下落が見込まれる。2016/17年度までには、同312豪セント(2010/11年度比3.4%安、271円)まで下落するものと予測される。
図5 肉牛価格の見通し
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資料:ABARES 注1:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 注2:平均価格は、2001/02〜2010/11年度の平均 |
乳用牛飼養頭数(6月末時点)は、干ばつによるとう汰や2006/07年度頃から拡大した中国などへの乳牛輸出増を背景に、減少傾向で推移していたが、2010/11年度は天候の回復と堅調な乳価から、減少に歯止めがかかった。2012年3月時点まで降雨に恵まれていることから、2011/12年度は162万頭(前年度比1.0%増)、2012/13年度には165万頭(同1.9%増)と、緩やかに増頭するものと見込まれる。
図6 乳用牛飼養頭数の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
中期的にみると、天候に左右されるものの、2016/17年度は167万頭(2010/11年度比4.0%増)までの回復が見込まれる。
しかしながら、国際市場では今後、主要生産国の供給増による需給緩和から、国際乳製品価格の下落が予測される。これに伴い豪州国内の乳価の低下が見込まれることから、生産者の生産意欲に少なからず影響が出ると考えられる。したがって、飼養頭数は大きな増頭が見込めないであろう。
図7 国際乳製品価格の見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
2011/12年度の生乳生産量は、乳量の増加やタスマニア州における乳用牛の増頭などから、942万トン(前年度比3.5%増)と増加が見込まれる。
中期的にみても、ABARESは生乳生産の拡大を見込んでいる。これは、かんがいによる酪農がさかんなマレー・ダーリング川流域で、2012年2月時点におけるダム貯水率が83%となり、2年連続の干ばつ(2006/07〜2007/08年度)後の2009年(25%)と比べると、かなりの高水準となっていることが背景にある。かんがい用水の使用拡大によって、今後も生乳の生産性向上が見込まれることから、2016/17年度には干ばつ前の水準である1000万キロリットル(2010/11年度比9.9%増)にまで回復するとみられる。
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〜スーパーマーケットの飲用乳値下げによる酪農産業への影響〜
ABARESは、今回の会議において、スーパーマーケットによる飲用乳値下げについて言及している。
豪州の2大スーパーマーケットは、2011年1月末以降、PB飲用乳を1リットル1豪ドル(87円)へ値下げした。下げ幅は、普通牛乳が約4%、低脂肪乳が25〜33%である。また、2011年12月におけるスーパーマーケットの飲用乳売上げにPB(プライベートブランド)が占める割合は、2011年1月末に比べて5ポイント増の54%となった一方、NB(ナショナルブランド)は46%となり、より安価なPB商品へ消費が集まった。
2011/12年度の平均乳価は、前年度から5豪セント(4円)安い41豪セント(36円)になると見込まれる。ABARESは、この下落が飲用乳値下げの影響かどうかは、現段階で明らかではないとしている。
しかしながら、2011年12月に行われたNSW州北部およびQLD州(飲用乳生産地)の酪農家と乳業メーカー間の供給契約の更新では、生産者サイドがその交渉において、契約期間を従来の5年から3年にするよう要求したことについて言及している。
また、契約で提示された乳価(生乳ベース)は1リットル当たり50〜55豪セント(43〜44円)と、前回契約時に比べて3豪セント(3円)下回ったと報告している。契約価格の低下には、前回の契約交渉(2007/08年度)が加工乳価格高騰時になされたことや、現在、酪農家の生産コストが減少していること、南部の生産地などで加工乳価格が低下したことが反映されているものとしている。
ただ、値下げが乳価の下落に影響している可能性、また、今後酪農家の生産意欲の減退につながる可能性は否定できない。
値下げは開始時点には半年程度(2011年8月まで)とされていたが、2012年3月現在も続いたままである。
写真:スーパーマーケットの飲用乳売り場(ブリスベン)
赤線より左がPB、右がNB。PBが売り場の半数以上を占める。 |
ABARESは、国際市場における2012年の乳製品需要について、EU域内などでは需要の停滞が予測されるものの、アジアや北アフリカ、中東の新興市場からは堅調な需要が期待できるとみている。また、中期的にも新興市場からの需要は伸びるものと予測している。これは、経済成長を背景とした所得の向上や食生活の西洋化、人口増によるものである。
こうした国際市場の需要見通しを反映して、豪州の乳製品は、チーズと全粉乳の輸出の増加が見込まれる。
チーズについては、最大の輸出先である日本からの堅調な需要、国内生産が低調で供給のひっ迫が予測されるロシアからの需要増を背景に、2011/12年度には17万トン(前年度比4.3%増)と予測される。中期的にみても増加傾向で推移し、2016/17年度には18万6千トン(2010/11年度比14.1%増)と見込まれる。
全粉乳は、国内生産を上回る内需が見込まれる中国への輸出増などから、2011/12年度は11万4千トン(同5.6%増)、2016/17年度は12万6千トン(2010/11年度比16.7%増)と、増加が予測される。
一方、脱脂粉乳とバターは減少が見込まれる。脱脂粉乳の2011/12年度の輸出量は14万1千トン(同9.6%減)、2016/17年度には14万3000トン(2010/11年度比8.3%減)と予測される。
バターの2011/12年度の輸出量は5万1千トン(同8.9%減)、2016/17年度には5万トン(2010/11年度比10.7%減)と予測される。
今後増加が予測される生乳生産の伸び代は、全粉乳、チーズの2品目に多く仕向けられるものとみられる。
図9 乳製品の輸出見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
(1)小麦
〜他作物への転換から、作付面積は減少傾向〜
2012/13年度の小麦作付面積は1370万ヘクタール(前年度比2.5%減)と、減少が見込まれる。これは、粗粒穀物や油糧種子など、より堅調な価格が見込まれる作物への転換が予測されるためである。単収は、2010/11年度、2011/12年度の2年連続で記録した高単収から、通常の水準に戻ると見込まれる。この結果、生産量は同13.0%減の2568万トンと見込まれる。
現在、国際市場ではたんぱく質含有量の高い小麦の価格が上昇している。これを受けて、豪州でも土壌に窒素を投与するなど、高たんぱく小麦の生産意欲が高まるものとみられる。2010/11年度、2011/12年度には、過度の降雨が小麦の品質の低下をもたらし、飼料用小麦が増加したが、2012/13年度には飼料用は減少するとみられる。
中期的に、豪州の穀物および油糧種子の作付面積は平均2400万ヘクタールで推移するものと見込まれる。これは、穀物・油糧種子生産と土地利用で競合する羊の飼養頭数が大きく拡大しないと
の予測に基づいている。2400万へクタールのうち、小麦、粗粒穀物、油糧種子のシェアは、それぞれの国際価格の動きによって変化すると考えられる。今後、小麦価格は他作物より価格面で劣ると予測され、
小麦の作付面積は減少傾向で推移するとみられる。2016/17年度の作付面積は1350万ヘクタール(2010/11年度比1.1%減)、生産量は2640万トン(同5.3%減)と予測される。
図10 小麦生産見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
(2)大麦
〜飼料穀物の需要から、作付面積は増加の見込み〜
2012/13年度の大麦価格は、小麦と比較して堅調な価格が見込まれる。また、世界的に、飼料用大麦の需要が高まっている。これを受けて、2012/13年度の作付面積は増加が見込まれて416万ヘクタール(前年度比2.9%増)、生産量は901万トン(同5.1%増)と予測される。
中期的にみても、大麦価格は比較的高値で推移するものとみられる。また、アジアからの飼料用大麦の輸出需要は増すものとみられる。このことから、大麦の作付面積は、2016/17年度まで増加が見込まれる。2016/17年度の作付面積は442万ヘクタール(2010/11年度比18.0%増)、生産量は995万トン(同22.2%増)と予測される。
図11 大麦生産見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
(3)ソルガム
〜作付面積、生産量は増加傾向で推移〜
夏穀物であるソルガムは、2011年3月現在、2011/12年度の収穫が行われているところである。同年度の作付面積は前年度比6.2%減の63万ヘクタールと、減少が見込まれる。しかしながら、豊富な土壌水分や良好な気象条件から、前年度から2割増しの高単収が見込まれて、生産量は同12.7%増の233万トンと予測される。
2012/13年度以降は、作付面積は増加傾向で推移していくものとみられる。2016/17年度の作付面積は67万ヘクタール(2010/11年度比1.3%減)、生産量は244万トン(同17.7%増)と見込まれる。
図12 ソルガム生産見通し |
資料:ABARES 注:2011/12年度以降はABARESによる推計・予測値 |
豪州の穀物価格は、US先物価格や為替レート、現物と先物の価格差などに影響され、特に、国際価格の影響を強く受ける。
2012/13年度の国際価格についてみると、小麦価格(US硬質レッド冬小麦、FOB価格)は前年度比9.3%安のトン当たり275米ドル(228円:1米ドル=83円)、粗粒穀物(USコーン、FOB価格)は9.3%安の同258米ドル(214円)、大麦価格(フランス・ルーアン・飼料用大麦)も10%安の同248米ドル(206円)と、高値で推移していた国際価格はようやく一服が見込まれる。これは、世界の穀物の主産地で供給量の増加が見込まれること、高たんぱく小麦の生産の増加が期待されることなどが要因となっている。
国際価格の下落に伴い、豪州国内の穀物価格についても軟化が予想される。このことが、フィードロット産業や酪農産業の生産コスト改善につながるとみられ、今後の肉牛・生乳生産にとっては追い風となると推測される。
2010年以降、豪州は降雨に恵まれ、会議が行われたキャンベラ郊外や最大の肉牛生産州にあるブリスベン郊外では、青々と緑の茂る牧草地が見られた。今回の会議では、天候の回復をプラス要因として、牛肉、生乳ともに中期見通し期間を通じて生産増が見込まれた。また、穀物価格の軟化が予測されることは、飼料穀物を使用するフィードロット産業や酪農産業の後押しになるとみられる。豪州の畜産業は干ばつから脱却し、新たな局面に入ったと感じさせられる報告であった。
一方で、牛肉産業は、低価格帯牛肉の輸出増から輸出単価の下落が予測されている。また、インドネシアへの生体牛の輸出頭数削減は、同市場向けの肉牛を生産する豪州北部の産業に打撃を与えることは必至で、豪州国内の牛肉需給にも今後影響を及ぼすとみられる。今回の会議では、政府と産業が連携を強めて、このような問題を解決していく必要性が強調された。
酪農産業をみると、国内飲用乳の値下げによる乳価への影響が懸念されるところである。また、今年7月から導入される炭素価格制度が農畜産業に与える影響は、酪農産業で最も大きいと試算されていることも、今後の課題の一つである。
豪州は我が国の牛肉・乳製品の主要輸入先国としてだけではなく、畜産物の需要増がますます見込まれる東南アジア諸国などへの供給国として、より一層の存在感を増していくだろう。その豪州が、今後、各産業が抱える問題にどのように立ち向かっていくのか注目されるところである。
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