需給動向 海外

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2013年第2四半期の鶏肉生産量は、順調に増加


2013年4〜6月の生産量は前年同期比4.0パーセント増

 タイ農業・協同組合省によると、2013年第2四半期(4〜6月)は、平年より気温が高くブロイラーの生育の遅れがみられたが、大手インテグレーターのさらなる規模拡大と飼養管理の改善により、ブロイラー処理羽数は、2億7298万羽(前年同期比4.0%増)、鶏肉生産量は37万3987トン(同4.0%増)と見込んでいる(図17)。

図17 四半期別食鳥処理羽数と鶏肉生産量の推移
資料:タイ農業・協同組合省
 この結果、2013年上半期(1〜6月)のブロイラー処理羽数は、5億3529万羽(同3.9%増)、鶏肉生産量は73万3354トン(同3.9%増)となる見込みである。

 鶏肉生産量は、ここ5年間で年平均2.8パーセントの割合で増加しており、タイ商務省・国内取引局によると、2013年の国内消費量は95万3107トンと、前年比0.6パーセント増と予測している。

 しかし、タイのブロイラー処理羽数の2割を占める大手インテグレーターが、資金繰りの悪化から7月に食鳥処理場を一時閉鎖し、現在も再開の見通しは立っていない。これにより、第3四半期(7〜9月)以降、鶏肉生産量は大幅に減少し、鶏肉の小売価格は今後さらに上昇するとみられている(図18)。
図18 ブロイラーの農場出荷価格と鶏肉の小売価格の推移
資料:タイ農業・協同組合省(農場出荷価格)、
    タイ商務省・国内通商局(小売価格)

2013年1〜8月の鶏肉輸出量は前年同期比1パーセント増

 2013年1〜8月の鶏肉輸出量は、ドル安バーツ高により割高感が出たため、5月まで減少していたが、6月以降、一転して、バーツ安が進んだことから、回復傾向となっている。

 しかしながら、輸出量の7割を占める日本やEU向け鶏肉調製品の減少により、鶏肉輸出量全体は、前年同期比1.0パーセント増の35万2330トンに留まった(図19)。
図19 鶏肉輸出量(1〜8月)
資料:GTI社「Global Trade Atlas」
  注:HSコード:020714(冷凍鶏肉カット品)、021099(冷凍加塩鶏肉)、
    160232(鶏肉調製品)を合計した値である。

 品目別でみると、冷凍鶏肉(HSコード:020714(カット品))が5万6143トン(前年同期比16.0%増)で、主な輸出先はラオス向けが2万9374トン(同72.9%増)、EU向けが1万504トン(同237.8%増)となった(図20)。
図20 冷凍鶏肉(カット品)輸出量(1〜8月)
資料:GTI社「Global Trade Atlas」
  注:HSコード:020714

 冷凍加塩鶏肉(HSコード:021099)は2万9618トン(同9.6倍)となり、そのほとんどはEU向け(2万9392トン)であった(図21)。
図21 冷凍加塩鶏肉輸出量(1〜8月)
資料:GTI社「Global Trade Atlas」
  注:HSコード:021099

 鶏肉調製品(HSコード:160232)は26万6569トン(同10.2%減)で、主な輸出先は日本向けが12万7352トン(同5.9%減)、EU向けが11万3347トン(同17.0%減)となった(図22)。
図22 鶏肉調製品輸出量(1〜8月)
資料:GTI社「Global Trade Atlas」
  注:HSコード:160232

                                      (調査情報部 宗政 修平)


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