需給動向 国内 |
2月のM玉卸売価格は東西で異なる値動き平成26年2月の平均卸売価格(東京M玉)は、キログラム当たり240円(前年同月比26.3%高)と前年を大幅に上回った(図9)。2月の値動きは、同240円から始まり、その後横ばいが続いた。
2月の鶏卵相場は、需要面において、年末年始の業務・加工用の需要の高まりが一服したこと、供給面では、夏以降からの高値を反映し、農家の生産意欲が高まったことを背景に、供給量が増加しているとみられたことから、価格の下落が見込まれていた。西日本ではこうした需給動向を反映し値を下げた。一方、東日本では、2月上・中旬に関東甲信越で発生した大雪による影響で、群馬県などの東京へ出荷する主要県において鶏舎の倒壊などが発生した。こうしたことから、東京の2月中旬の入荷量は2,861トン(前年同期比7.9%減)、下旬が2,291トン(同0.4%減)と減少し、卸売価格は横ばいで推移した(農林水産省「鶏卵市況情報」)。なお、東京の3月の始値は、同230円と前月から10円値を下げた。 平成26年初夏の生産量は、前年超えか卸売価格に下落の兆候がみられる中、直近の採卵用めすひなえ付け羽数を見ると、平成26年1月は725万1000羽(前年同月比0.5%増)となり、25年11月から26年1月の3カ月間は、全ての月で前年を上回る水準で推移している(一般社団法人日本種鶏孵卵協会「鶏ひなふ化羽数データ収集調査」)。通常、採卵鶏はふ化後約150日から産卵を開始し、約210日には産卵のピークを迎えるため、26年初夏頃の生産量は前年を上回り、価格上昇を抑制することも考えられる。(畜産需給部 岡田 岬)
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