米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が3月10日公表した「Grain :World Market and Trade」によると、世界のトウモロコシ生産量(2013/14年度)は、前年度比12.1パーセント増の9億6752万トンを見込んでいる(表10)。生産国別の状況を見ると、中国の生産見通しが前月の予測値から上方修正された。USDAでは上方修正の要因として、単収見通しが前月よりもわずかに増加(1ヘクタール当たり6.03トン)したことを挙げている。また、中国では飼料需要の増加や政府による飼料穀物生産の支援政策がトウモロコシ生産量を押し上げており、加えてトウモロコシ価格が、綿花や大豆価格よりも高値であることから、生産者の生産意欲の向上も挙げられている。
同年度の世界の輸入量については、中国および欧州での増加が見込まれており、同12.2パーセント増の1億1295万トンとしている。
一方、輸出量は、米国が前月からさらに上方修正された。また、消費量は、主要生産国に加え主要生産国以外でも増加が見込まれている。
期末在庫は、米国が下方修正された一方、増産が見込まれ中国で上方修正されたことから、同17.7パーセント増の1億5847万トンとしている。
表10 主要国のトウモロコシの需給見通し(2014年3月10日米国農務省公表) |
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資料:USDA/FAS「Grain : World Markets and Trade」
注:各国の穀物年度 世界、米国、ウクライナ:9月〜翌8月/中国:10月〜翌9月/
アルゼンチン、ブラジル:3月〜翌2月
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高温・乾燥によりブラジルで減産懸念
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が3月10日公表した「Oilseed :World Market and Trade」によると、世界の大豆生産量(2013/14年度)は、ブラジル南部で高温・乾燥による単収の減少見込み(1ヘクタール当たり3.00トン)や中国でも減少見込み(同1.78トン)となったものの、米国やアルゼンチンなどで増産が見込まれたことから、前年度比6.7パーセント増の2億8543万トンと予測している(表11)。
表11 主要国の大豆の需給見通し(2014年3月10日米国農務省公表)
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資料:USDA/FAS「Oilseeds : World Markets and Trade」
注:各国の穀物年度 米国、ウクライナ:9月〜翌8月/世界、中国:10月〜翌9月/
アルゼンチン、ブラジル:3月〜翌2月
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同年度の世界の輸入量については、米国およびブラジルで前月の予測値から引き上げられたことから、同10.6パーセント増の1億534万トンとしている。
一方、輸出量は、米国が前月から上方修正されたことから、同8.6パーセント増の1億822万トンとしている。また、同消費量は、主要生産国や欧州での増加が見込まれることで同4.3パーセント増の2億3904万トンとしている。
なお、期末在庫は、アルゼンチンを除く主要生産国で前月からわずかに下方修正されたものの、前年と比べると大幅に上回ることから同22.2パーセント増の7064万トンとしている。
(調査情報部 山神 尭基)
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