需給動向 国内 |
平成25年12月の粉乳調製品等(注)の輸入量は、1万1623トン(前年同月比18.5%減)となった。これら粉乳調製品等の輸入価格は、24年秋頃に底を打ち、現在に至るまで上昇を続けている(財務省「貿易統計」)。 粉乳調製品等の輸入量が大幅に減少粉乳調製品等の輸入量は、平成23年春頃から増加傾向が顕著となり、24年度は前年度比5.3パーセント増の16万7290トンとなった。25年度も当初は増加傾向であったが、9月に前年同月比13.3パーセント減と減少に転じてからは、12月まで前年同月を下回って推移している(図7)。なお、25年4〜12月の輸入量を重量ベースで国別にみると、シンガポールが全体の55.8パーセントを占め、以下韓国24.1パーセント、豪州10.0パーセントとなっている。(注)粉乳調製品等とは、表2のものをいう。
粉乳調製品等の輸入価格は上昇傾向粉乳調製品等の輸入量のうち最も大きな割合を占める品目(HSコード:1901.90-219、砂糖の割合が50%以上のもの)の輸入価格(CIF価格)は、平成24年12月にキログラム当たり147円であったものが、粉乳類の国際価格が上昇したことや為替が円安傾向で推移したことから、25年12月には同215円と上昇傾向にある(図8)。国内の脱脂粉乳価格が横ばいからゆるやかな低下傾向にある中、相対的に粉乳調製品等の価格面での優位性が失われつつあるものと考えられる。
脱脂粉乳の需給動向に注視国内の脱脂粉乳生産量は平成25年夏頃から減少傾向にあり、一方で消費量ははっ酵乳の生産増から堅調に推移している。そのため、12月末時点での民間在庫量は4万285トン(前年同月比0.1%減)と、11カ月ぶりに前年同月を下回った。こうした動向は、代替関係にある調製品の輸入にも影響を与える。今後の粉乳調製品等の輸入量がどのように推移するか、国内の脱脂粉乳の需給動向とともに注目される。(畜産需給部 岡 久季) |
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