昨年10月以降、沖縄県、茨城県、鹿児島県、宮崎県、熊本県及び愛知県において、豚流行性下痢の発生が確認されています(国内では7年ぶりの発生)。 本病は、発症した豚が主に水様性下痢を呈し、特に哺乳豚での致死率が高い(50〜100%)ことが特徴です。本病ウイルスは下痢便中に排せつされ、主に経口感染により周囲の豚に感染します。また、本病ウイルスは環境中でも比較的強く、豚舎や運搬車両等において、長期間、豚への感染性を維持した状態で存在し続けることがあります。そのため、本病は、感染した豚、汚染した車両、衣類、履物、作業器具等により、農場から農場へと伝播すると考えられます。
【農家の皆様をはじめ、農場・と畜場等に出入りするすべての皆様へ】
本病ウイルスの農場への侵入を防止するためだけでなく、他の農場への伝播を防ぐためにも、飼養衛生管理基準に従い、豚、人、車両、作業器具等の出入りを管理することが重要です。 特に、豚や排せつ物の運搬車両については、タイヤ周りだけでなく、荷台、運転席マット等を含め、車両全体を念入りに消毒してください。また、消毒に当たっては、逆性石けん系、アルデヒド系等、有効な消毒薬を使用するとともに、消毒薬の効果を最大限に発揮するため、消毒前に有機物を十分に取り除きましょう。
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