需給動向 国内 |
平成27年10月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、7カ月連続して前年同月を上回る1キログラム当たり250円(前年同月比10円高)と、依然として高水準で推移している(図9)。 27年の同価格は、例年同様、梅雨入り後は、テーブルエッグ、加工・業務筋ともに需要が鈍化し、7月まで低下傾向で推移した。 10月は、秋の冷涼な気候となり、卵重、産卵率ともに回復傾向が見られたものの、生産量の大幅な増加とはなっていない中、テーブルエッグについては家庭での鶏卵を利用した調理機会の増加、加工・業務筋については引き続きコンビニエンスストアなどでおでん需要が旺盛になるなど、堅調な需要が続いており、同価格は上げ基調の展開になっている。 今後については、供給面では、産地の気温低下に伴い、卵重、産卵率の一層の回復が予想されることから、生産量は増加していくと見込まれる。一方、需要面では、おでんなど季節商材の需要拡大や、さらにクリスマス・年末商戦が控える最需要期を迎え、加工・業務筋からも引き合いが強まると思われる。 そのため、鶏卵相場は、今後も上昇基調で推移すると予想される。 (畜産需給部 小林 智也)
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