需給動向 国内

◆豚 肉◆

平成27年度上半期の豚肉需給、
生産量はわずかに、期末在庫は大幅に減少


 平成27年9月の豚肉需給は、生産量は7万1904トン(前年同月比0.9%減)とわずかに減少し、3カ月連続で前年同月を下回った。輸入量は、6万4085トン(同1.6%増)とわずかに増加し、5カ月ぶりに前年同月を上回った。推定出回り量は前年同月をかなりの程度上回る14万4878トン(同8.0%増)となり、推定期末在庫は前月から8934トン取り崩し、16万9748トン(同20.0%減)と、前年同月を大幅に下回った(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。

上半期の生産量および輸入量、いずれも減少

 平成27年度上半期(4月〜9月)の生産量は、6月を除く各月とも前年同月を下回った結果、42万1425トン(前年同期比1.3%減)と、わずかに減少した(図3)。国内で発生した豚流行性下痢(以下「PED」という)や、北・東日本を中心に8月上旬まで続いた酷暑などが影響したものとみられる。

 また、上半期の輸入量は、40万7544トン(同5.9%減)と前年同期をやや下回った。

 このうち、すでに一定の需要が定着している冷蔵品の輸入量は、難航していた米国西海岸における港湾労使交渉が2月に暫定合意に達し、物流の混乱が解消したことや、米国の豚肉生産がPEDの影響から回復したことに伴い現地相場安となり、輸入業者にとって買い付けしやすい環境となっていることなどから、16万3919トン(同13.6%増)とかなり大きく増加した。国別に見ると、米国産9万7652トン(同7.8%増)、カナダ産5万9958トン(同25.5%増)と、主要産地からの輸入量はいずれも増加した。

 一方で、昨年、EU産が増加した冷凍品は、24万3596トン(同15.6%減)と前年同期をかなり大きく下回った。なお、昨年急増したスペイン産については、前年同期並みの輸入量となっており、冷蔵品と同様、一定程度の需要が定着しているものとみられる。

上半期の推定出回り量はやや増加、推定期末在庫は在庫調整進む

 平成27年度上半期の推定出回り量は、牛肉相場の高止まりを受けて、家計消費などが好調を維持したことから、83万7615トン(前年同期比3.4%増)とやや増加した。

 また、5月末以降取り崩しが続く推定期末在庫は、9月末には16万9748トン(同20.0%減)と大幅に減少しており、在庫調整が進んでいることがうかがえる。

豚枝肉卸売価格は例年を上回って推移

 平成27年度上半期の豚枝肉卸売価格(省令価格)は、4月に1キログラム当たり586円と前年同月並みの水準で始まったものの、米国西海岸における港湾労使交渉が暫定合意に達し、物流の混乱が解消された以後は、国産豚肉と競合する冷蔵品の輸入量が増加したことから、5月は同534円まで低下した(図4)。

 その後は季節性に準じて上昇傾向で推移し、7、8月には前年同月を上回った。

 しかし、8月下旬から気温が一気に低下し、出荷頭数が安定的に推移したことや、現地相場安となっている米国産を中心に冷蔵品輸入量が増加傾向で推移していることなどから、同価格も低下し、9月には前年同月を下回る同518円となった。

(畜産需給部 山口 真功)

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