米国農務省世界農業観測ボード（USDA／WAOB）は1月12日、2014/15穀物年度（9月〜翌8月）の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。このうち、米国のトウモロコシ生産量については今回、単収が当初の単収見込みを下回ったことから、前月から下方修正された。

単収見込みを下方修正も、依然、過去最高水準を維持

　2014/15年度のトウモロコシ生産量は、単収が前月値から2.4ブッシェル下方修正されたものの、依然、過去最高値を記録しており、前年度比2.8％増の142億1600万ブッシェル（3億6109万トン）とされた（表12）。また、需給バランスに関係のある輸入量および輸出量は、前月の数値が据え置かれた。

　消費量は、豊作によるトウモロコシ価格安を要因に、エタノールが増産されるとの見込みからエタノール向けが上方修正されたものの、飼料等向けが下方修正されたことから118億4500万ブッシェル（3億86万トン）とされた。期末在庫は生産量が下方修正されたことにより、前月から1億2100万ブッシェル（307万トン）減少し18億7700万ブッシェル（4768万トン）となった。生産者平均販売価格は、生産量の下方修正やエタノール向け需要増などを受け前月からわずかに上方修正され1ブッシェル当たり3.35〜3.95ドル　（409〜482円）と見込まれている。

表12　米国のトウモロコシの需給見通し（2015年1月12日米国農務省公表）

資料：USDA／WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」 　 注：年度は、各年9月〜翌8月