需給動向 国内 |
平成27年7月の生乳生産量は、62万8725トン(前年同月比1.8%増)となり、2カ月連続で前年同月を上回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」)。地域別では、北海道が33万4975トン(同1.8%増)、都府県が29万3750トン(同1.7%増)となった(図7)。 平成26年度の牛乳・乳製品自給率、前年度を1ポイント下回り63%に 平成26年度の牛乳・乳製品自給率(生乳重量ベース)は、国内生産量が733万1000トン(前年度比1.6%減)、輸入量が442万5000トン(同9.0%増)、国内消費仕向量が1169万4000トン(同0.5%増)となった結果、前年度を1ポイント下回る63%となり、過去最低を更新した(図8)。牛乳・乳製品の自給率は21年度の71%から、5年間で8ポイントも減少しており、国内酪農産業の弱体化を裏付ける結果となっている。 自給率の内訳は、生鮮品である飲用向けが100%となった一方、乳製品向けは43%と低水準となっている。なお、26年度の乳製品向けについては、前年度の45%から2ポイント低下したが、これはカレントアクセス輸入(生乳換算13.7万トン)に加えて追加輸入(同18.8万トン)が行われたことが大きい。 また、国民1人・1年当たりの供給純食料は、前年度より0.6キログラム増え、89.6キログラムとなった。なお、飼料自給率を考慮した牛乳・乳製品自給率は、平成9年度以降は27〜30%で推移しているが、26年度の飼料自給率が27%と1ポイント増加したことに伴い、1ポイント増の28%となった。 これまでの長期的な傾向を見ると、牛乳・乳製品自給率は暫減している。これは仕向け量の大きい飲用向けが減少する一方、需要の増加が見られるチーズの輸入量が増加していることが影響している。なお、26年度はチーズの輸入量が過去2番目に多く、輸入乳製品のうち7割近くを占めた。 (畜産需給部 岡 千晴)
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