需給動向 国内

◆豚 肉◆

冷蔵品輸入量、過去最高を記録


 平成27年7月の豚肉需給は、生産量は前年同月をわずかに下回る7万1482トン(前年同月比1.5%減)となった。輸入量は、冷蔵品が増加したものの、冷凍品が大幅に前年を下回ったことから、7万2405トン(同19.2%減)と、前年同月を大幅に下回り、推定出回り量は前年同月をわずかに上回る14万9313トン(同2.6%増)となった。推定期末在庫は前月から5454トン取り崩し、18万3247トン(同10.6%減)と、14カ月ぶりに前年同月を下回った。(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。

豚枝肉卸売価格(省令規格)、7月も上昇

 平成27年7月の冷蔵品輸入量は、3万1145トン(前年同月比25.7%増)と、初めて3万トン超えとなった。米国では豚流行性下痢(PED)の影響から回復し、生産量が増加基調となっていることから、現地相場安が続いており、輸入業者が冷蔵品の買い付けを増やしたものとみられる。

 一方、国内においては、7月の豚枝肉卸売価格(省令価格)は1キログラム当たり650円と、平成に入ってから、7月としては最も高い相場となった(図3)。豚枝肉卸売価格は例年、6月に最高値を付け、7月は出荷頭数の増加や学校給食の停止に伴い、低下傾向となる。しかしながら、今年は出荷頭数の伸び悩みにより、高値で推移しており、7月は前月を50円以上も上回った。

 輸入冷蔵豚肉は、国産豚肉と競合関係にあるものの、現時点では、冷蔵品輸入量の増加による卸売価格への影響は見られていない。しかしながら、米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によれば、米国の豚肉生産量は増加が続く見通しとなっていることから、冷蔵品輸入量は今後も増加基調で推移する可能性もあり、注視する必要がある。

平成26年度の豚肉自給率、前年度を3ポイント下回り51%に

 平成26年度の豚肉自給率(枝肉重量ベース)は、国内生産量が125万トン(前年度比4.7%減)、輸入量が121万6000トン(同9.3%増)、国内消費仕向量が前年度並みの244万1000トンとなった結果、前年度を3ポイント下回る51%となった(図4)。

 豚肉自給率は、昭和40年度は100%であったが、46年度に輸入自由化されたこともあり、増減を繰り返しながらも低下傾向で推移し、平成8年度に60%を下回った。近年は、国内生産量が横ばいで推移する中、加工・業務用需要が拡大していることに加え、BSEや鳥インフルエンザなどの発生に伴う、他畜種からの代替需要などもあり、輸入量が増加傾向にあったことから、50%台半ばでの推移となっている。

 なお、国民1人・1年当たりの供給純食料は、前年度よりも0.1キログラム増え、11.9キログラムとなった。また、飼料自給率を考慮した豚肉自給率は、鶏肉・鶏卵と同様に輸入飼料依存度が高いことから、2年度以降は5〜7%で推移しているが、26年度の飼料自給率が27%と1ポイント増加したことに伴い、1ポイント増の7%となった。

(畜産需給部 山口 真功)

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