需給動向 海外

◆米 国◆

1〜9月の生産量は前年同期比4.5%増


未経産牛のフィードロット飼養割合が増加

米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)が2017年10月20日に公表した「Cattle on Feed」によると、9月のフィードロット導入頭数は、肥育もと牛の飼養頭数の増加により、前年同月比13.5%増の215万頭と、同月としては2012年以降で最高となった。USDAは、草地の状態が良好なことから、より重い牛を導入しやすい状況にあるとしている。一方、フィードロットからの出荷頭数は、同2.9%増の178万3000頭となった。

この結果、10月1日時点のフィードロット飼養頭数は、同5.4%増の1081万3000頭と、同月としては2013年以降で最高となった。このうち未経産牛が占める割合は、同2.4ポイント増の35.9%となった(図1)。現地報道によると、繁殖農家は牛群構築のために未経産牛を保留するよりもフィードロットへ販売することに利益を見いだしている。

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と畜頭数は増加傾向で推移

USDA/NASSが2017年10月19日に公表した「Livestock Slaughter」によると、9月のと畜頭数は、フィードロットからの出荷頭数が増加したことなどから、前年同月比2.9%増の269万5000頭となった(図2)。1頭当たり平均枝肉重量は、出荷の早期化により同1.0%減の376キログラムとなった。この結果、牛肉生産量(枝肉重量ベース。以下同じ)は、同1.9%増の100万8000トンとなった。

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また、2017年1〜9月の牛肉生産量は、と畜頭数の増加により、前年同期比4.5%増の881万5000トンとなった。

2017年第4四半期(10〜12月)についてUSDAは、前年同期比7.4%増の322万7000トンと見込んでいる。2018年については、と畜頭数の増加に加え、枝肉重量も増加するとの予測から、前年比2.8%増の1238万1000トンと見込んでいる。

肥育もと牛への需要は堅調

米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2017年10月の肥育もと牛価格は、前年同月比27.6%高の100ポンド当たり155.50米ドル(1キログラム当たり391円:1米ドル=114円)となった(図3)。この要因についてUSDAは、フィードロットからの需要に加え、テキサス州やオクラホマ州において、草地の状況が良いことから冬季放牧に向けられる子牛が増加していることを挙げている。USDAは、第4四半期についても、堅調な需要により前年同期を上回ると予想している。

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牛肉卸売価格は前年同月を上回る

USDA/ERSによると、2017年10月の牛肉卸売価格は、堅調な需要により、前年同月比8.5%高の100ポンド当たり197.75米ドル(1キログラム当たり497円)となった(図4)。ただし、牛肉、豚肉および鶏肉の生産量がいずれも増加していることから、2015年の水準を下回って推移している。

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今後についてUSDAは、肥育牛頭数および枝肉重量の増加が卸売価格を押し下げる要因になるとしている。

(調査情報部 渡邊 陽介)


				

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