豪州の牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○チーズの輸出動向



● 94年度は約11万トンを輸出


 豪州酪農庁 (ADC) によると、 豪州の94年度 (94年7月〜95年6月) のチーズ 輸出量は、 前年度比15%増の11万1, 182トン (暫定値、 製品重量ベース) であっ た。 なお、 金額では、 3億5, 280万豪ドルとなり、 94年度の乳製品総輸出額 (13 億5, 160万豪ドル) の26%を占め、 脱脂粉乳 (バターミルクパウダーを含む) の シェア (同29%) に次いで第2位であった。

● 輸出量は順調に拡大


 89年度以降、 チーズ輸出量は順調に拡大しており、 94年度の輸出量は、 89年度 (約5万2千トン) の2倍以上となっている (図1)。 特に、 最大の日本向けは、 89年の約1万5千トン (輸出量全体に占めるシェア28%) から、 94年度には約4 万8千トン (同43%) と3倍に増加しており、 輸出増の大きな要因となっている。  輸出先別にみると、 日本を含むアジア諸国向けが圧倒的に多く、 94年度は約7 万トンと全体の63%を占めている。 これに、 中東諸国 (約1万5千トン、 同14%)、 南北アメリカ大陸諸国 (約1万2千トン、 同11%) などが続いている (図1)。

● プロセスチーズのシェアは減少


 また、 種類別にみると、 チェダーチーズが最も多く、 94年度はほぼ過半数を占 めている。 近年、 チェダーチーズのほかにも、 シュレッドタイプやフレッシュタ イプなどのナチュラルチーズの輸出が増加しており、 プロセスチーズが輸出量全 体に占める割合は減少傾向にある (図2)。 これは、 近年、 日本などで、 ナチュ ラルチーズの消費が伸びていることが背景にあるものと考えられる。
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