NZの牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○主要乳業メーカーおよび乳業工場



● 上位4社が加工原料乳の8割を処理


 ニュージーランド・デーリー・ボード (NZDB) によると、 同国の乳業メーカー 数は、 95年末現在で、 北島に7社、 南島に8社の計15社となっている。  このうち、 主要生産地域である北島のワイカト地区にある、 最大手のニュージ ーランド・デーリー・グループは、 加工原料乳全体の約4割を処理している。 同 じく北島のキウィ、 ノースランド、 トゥイ・ミルクの各社がこれに続いており、 この4社で、 加工原料乳全体の8割弱を処理している。

● 乳業工場数は70年時点から大きく減少


 輸出向け乳製品の工場数は、 95年10月現在で、 合計30工場となっている。  また、 95年6月現在の品目別工場数をみると、 バター9工場、 脱脂粉乳18工場、 チーズ12工場である (品目別に重複してカウント)。 70年代と80年代に乳業工場 の再編が進んだ結果、 95年の工場数は、 バターとチーズについてはそれぞれ70年 の15%の水準、 脱脂粉乳については同58%の水準まで減少している (図1)。

● 1工場当たりの乳製品生産量は増加傾向


 また、 1工場当たりの生産量をみると、 バターとチーズについては、 工場数の 減少および生産量全体の増加にともない、 70年以降、 大幅な増加傾向で推移している。 95年5月現在の1工場当たりの生産 量は、 バターが約2万4千トン、 チーズが約1万6千トンで、 70年と比較すると、 それぞれ6倍、 13倍となっている。  一方、 脱脂粉乳の1工場当たり生産量は、 工場数の減少がバターやチーズと比 べて比較的ゆるやかであったことや、 90年代に入っていったん生産量全体が減少 したことなどから、 増加の割合が他の2品目より小さく、 95年は約8千トンと、 70年の2倍程度となっている (図2)。
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