米国の牛肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○フィードロットの飼養動向


● 主要7州のフィードロットの牛飼養頭数が減少


 米農務省 (USDA) によると、 96年7月1日現在の主要7州 (アリゾナ、 カリフ ォルニア、 コロラド、 アイオワ、 カンサス、 ネブラスカ、 テキサス州) のフィー ドロット (収容能力千頭以上) の牛飼養頭数は、 飼料価格の上昇と牛肉生産増に よる肥育牛価格の低落による採算性の悪化により、 前年同期と比べ、 15%の減少 の658万頭となった。 なお、 フィードロットの牛飼養頭数は、 今年3月以来、 前 年を下回って推移している。  なお、 飼養頭数の種類別の内訳をみると、 去勢雄牛が前年同期と比べ16%減少 の418万頭に、 また、 未経産牛も前年同期と比べ14%減少の236万頭となっている。

● 6月の導入頭数は、 大幅減、 出荷頭数も減少


 また、 主要7州の6月の導入頭数は、 107万頭と前年同月と比べて21%の減少 となった。 これは、 一昨年と比べても4%の減少となっている。  なお、 経営者が飼料価格の高騰と不透明な先行きに対処して、 肥育日数を短め に設定していることから、 重い素牛を導入する傾向が強まり、 800ポンドを超え る重い肥育素牛の導入比率は、 1月には約15%だったものが、 6月には約25%と 増加傾向で推移している。  一方、 主要七州の6月の出荷頭数は、 170万頭と、 前年と比べて3%減少した が、 一昨年に比べると4%増加している。

● 州別では、アイオワ、コロラド両州の減少が大


 次に州別の飼養頭数の動向についてみると、 6月の導入頭数が前年同月と比べ 大幅に減少したことで、 前年比21%減少したアイオワ州を始め、 コロラド州が18 %、 ネブラスカ州が16%、 カンサス州とテキサス州が15%と、 主要7州のうち5 州が前年比15%以上の減少となった。 そして、 残りのアリゾナ州とカリフォルニ ア州でも3%の減少となり、 主要7州のすべてで、 前年に比べて飼養頭数が減少 した。  また、 前月の飼養頭数と比べても、 カリフォルニア州が6%頭増加している以 外は、 他の6州では、 4%から16%の減少となっている。 フィードロット主要7州の総飼養頭数 (単位:千頭) ───────────────────────────── 94年 95年 96年 前年比 ───────────────────────────── 6月1日現在の総飼養頭数 7,511 8,182 7,253 89% 6月の導入頭数 1,113 1,356 1,068 79% 6月の出荷頭数 1,632 1,754 1,696 97% 6月その他 82 50 47 94% 7月1日現在の総飼養頭数 6,910 7,734 6,578 85% ───────────────────────────── 資料:USDA「Cattle or Feed」
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