●　政策価格は据え置き


　EU農相理事会は､ ７月24日､ 牛海綿状脳症 (BSE) 対策などの影響で６月から
持ち越されていた96年度 (品目により異なるが､ 多くは96年７月〜97年６月) の
農産物政策価格パッケージに合意した｡ 今後､ 共通農業政策そのものの大幅な改
革が予定されていることもあり､ 政策価格は､ EU委員会の提案どおり､ 据え置き
となった｡ 主な畜産物の政策価格は次のとおりで､ すべて前年度と同様である｡

96年度の畜産物政策価格
　　　　　　　　　　　　　   (単位：ECU/100kg)
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 生乳指標価格         30.98*   （4,332円）
 バター介入価格      328.20*  （45,895円）
 脱脂粉乳介入価格    205.52*  （28,740円）
 牛肉介入価格        347.50*  （48,594円）
 豚肉基本価格        150.939  （21,107円）
 めん羊肉基本価格    504.07   （70,489円）
───────────────────────
  注：１　牛肉介入価格はＲ３等級
      ２　*は６月の農相理事会で既に合意
      ３　（　）内は１００ｋｇ当たりで円換算したもの

●　肉牛関係の補助金も同時に改正


　また､ 政策価格の決定と同時に､ 牛肉部門では､ 季節性是正奨励金制度の改正
も合意された｡ この制度は､ 去勢牛について９月から11月末までのと畜頭数が年
間と畜頭数の40％ (２年前の実績から算定) を超える地域において､ と畜頭数の
年間格差平準化を目的に､ 翌年１月から23週目までのと畜に対して奨励金を支払
うというものであり､ 実質的には､ アイルランドおよび北アイルランドが対象と
なっていた｡ 

　しかしながら､ 北アイルランドでは､ 93年､ 94年ともに当該と畜頭数が約30％
と､ 奨励金発動水準を下回ったため､ 95年から支払いが停止された｡ このため､ 
奨励金の受給を目的とした､ 北アイルランドからアイルランドへの生牛の不正輸
出が懸念され､ 改正が提案されたものである｡ 改正の結果､ 発動基準は35％とさ
れ､ 北アイルランドまたはアイルランドのどちらかがこの基準を超えた場合は､ 
両地域に適用されることとなった｡


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