肉豚価格が2年前の水準にまで下落
本年7月から急速に下降に転じた肉豚価格が、 秋以降も下落を続けている。 長 期的な視野でみると、 肉豚価格は、 好調な輸出にも支えられて、 91年の夏場以 降、 今年6月までは、 概ね上昇傾向で推移してきた。 昨年11月のわが国の豚肉 輸入緊急措置 (セーフガード:SG) 発動以降は、 やや頭打ち傾向が見られたが、 価格が大きな下落傾向を示すことはなかった。 しかしながら、 本年7月からのSG 発動以降は、 前年同月を下回り続けており、 10月には、 2年前の価格を割り込 む生体100kg当り5, 166元 (約20, 664円:1元=約4円) にまで 下げている。 また、 対前年比でみると13. 2%の下落となっており、 9月に 次ぐ下落幅となった。 なお、 その後も下落傾向が収束する兆候は見られず、 11月末の現地の速報値 では、 価格はさらに下げ続け、 ほとんどの取引市場で4,000元台の前半で推 移しており、 中には4,000元を下回る市場も見受けられるようになっている。 価格下落の底が見えない状況が続いているだけに、 養豚関係者の間では、 警戒感 が更に高まっている。