一部生産者、 と畜場を占拠
フランスの肉牛価格は、 例年、 クリスマス前に季節的な底をうち、 年明けには 上昇局面を迎えるが、 今年は1月に入ってもさらに安値を更新している。 現地報 道によると、 フランス西部では、 このような価格状況に対し、 肉牛生産者の怒り の矛先がと畜場やスーパーマーケットなどの流通業者に向けられ、 と畜場の一つ が生産者によって占拠される事態に至ったと伝えられている。経産牛価格は10%を超え下落
1月の肉牛価格は、 全般的に続落傾向にあり、 第3週の肥育雄牛の平均価格は 前年同期より6%下落した。 最も下落幅が大きいのは経産牛で価格で、 地域によ っては前年同期を12%も下回る安値となっている。 今回の肉牛価格下落の大きな要因としては、 牛スポンジ様脳症をめぐる報道か ら消費減退が著しいとされるイギリス、 ドイツ両国からの輸入が急増したことが 挙げられている。 また、 経産牛価格の下落は、 肉用経産牛の出荷増に加え、 生乳 生産調整により乳用経産牛が例年の水準を超えて牛肉市場に流れていることが一 因になっている。