台湾の豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○最近の肉豚価格動向



肉豚卸売価格、 1月に入っても6000元台を維持

 肉豚卸売価格 (代表的市場平均価格) が、 依然と高値を維持している。 日本の セーフガード発動で輸出需要が低下したものの、 安定した国内需要に支えられ、 12月には6,150元と対前月比6.02% (349元) の上昇となった。 1月に入っても消 費地に近い台北縣市場で6,500元前後、 主産地の塀東縣市場でも6,000元前後の水 準を維持しており、 依然として価格は堅調である。 さらに、 この価格水準が維持 されている要因としては、 各養豚農家が肉豚の価格動向に冷静に対応して出荷を 見合わせていることが挙げられる。

輸出業者は輸出自主規制を実施

 一方、 豚肉輸出業者が中心となり、 養豚関係者が最も恐れている4月以降のセ ーフガードの継続を回避する目的で12月1日から3月末まで自主的な輸出規制を 行っている。 これは、 輸出数量をと畜頭数一頭につき、 冷蔵豚肉は23kg、 冷凍豚 肉は20kgに制限することによって総輸出量を規制するものである。 なお、 従来の 平均値 (一頭当たりの実績) はそれぞれ45kg、 43kgとなっており、 この規制値と 比較すると大幅に高い値となっている。

行政当局は秩序ある出荷を指導

 上記の輸出自主規制の実施により、 輸出業者は、 と畜するほど多くの在庫を抱 えるという難題に立ち至ることになる。 このため、 行政当局は、 こうした事態を 回避する目的で養豚業者に対し、 飼養規模拡大を慎み、 秩序ある生産・出荷を求 めるという従来からの指導を強めている。
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