台湾の豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○最近の豚飼養動向



肉豚の飼養頭数が増加

 台湾省政府農林庁は、 先頃、 95年10月末の豚飼養状況に関する調査結果を発表 した。 それによると、 近い将来の豚肉生産動向を予測するうえで重要な60kg以上 の 「大型豚」 及び30kg以上60kg未満の 「中型豚」 の飼養頭数は、 4月末の調査時 より、 それぞれ5.75%、 5.07%増加しており、 高い生産意欲が示された。 1995年10月末養豚頭数等調査結果 ──────────────────────────────────── 項 目 比 較 95年10月末 95年4月末 94年10月末 ──────────────────────────────────── 養豚農家数(戸)         26,140 26,546 27,324 養豚総数(頭)        10,510,413 10,212,347 10,065,552 種雄豚(頭)           65,448 64,850 63,565 繁殖母豚(頭)        1,355,746 1,314,646 1,270,667 成熟繁殖雌豚(頭)      1,205,599 1,170,752 1,134,765 繁殖用雄豚(頭)        150,147 143,894 135,902 肉用豚(頭)         9,089,219 8,832,851 8,731,320 ほ乳子豚(頭)        1,521,978 1,547,122 1,440,495 30キロ未満の子豚(頭)    2,683,684 2,652,282 2,574,602 30キロ〜60キロの中型豚(頭) 2,504,663 2,383,901 2,375,641 60キロ以上の大型豚(頭)   2,378,894 2,249,546 2,340,582 ──────────────────────────────────── 資料:台湾省政府農林長庁

と畜増が見込まれる96年上半期

 また、 96年上半期の肉豚出荷頭数は約705万頭と、 95年上半期のと畜数698万頭 に比べ約1%増加すると見込まれているが、 これに対して、 国内消費の方はすで に飽和傾向を強めていることから、 輸出圧力は引き続き根強いと予測される。

業界は意見調整機関の必要性を強調

 今回の調査では、 1万戸を超すサンプル農家のうち、 91%が現在の養豚規模を 維持することを望み、 7%の農家が飼養規模の拡大を意図していると報告された。 さらに、 95年12月の肉豚価格動向をみると、 11月からの日本の輸入豚肉緊急措置 (SG) 発動による影響は必ずしも強く現れていないことから、 養豚関係者の間に 先行きに対する警戒感が薄らぎつつあるとみられる。 このことから、 行政当局を 中心として、 生産販売の自己調整を醸成すべく、 養豚業界全体の意志疎通並びに 意見調整を図る組織の創設を求める声が上がっている。
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